担任の先生より

1018)特別支援学校 減るものでなし

うまく言葉で伝えられない、関わりをもちたい、自分に注意を向けたい

そんなとき、子どもたちはいろいろな方法で大人の注意をひくよう働きかけてきます。その言動や行動はポジティブであったり、ネガティブであったりしますが、求めているのは「反応やかかわり」であって、それが社会的に、人間関係的に良いか悪いかは「知らない」「二の次」であることが多いと思われます。

【ポジティブな行為】
あいさつをすると、返事がかえってくる
係活動をしたら「おつかれさま」と言ってくれる
ボールを投げて、的に当てると拍手してもらえる
テスト勉強をして、〇が多いと褒められる

【ネガティブな行為】
列から飛び出すと、先生が追いかけてくる(鬼ごっこみたいだし、楽しい)
玄関で靴を投げてみる
人に向けてつばを吐きかける
人を引っ掻く、叩く

日本家屋の土間では履物をはき、座敷に上がるときに履物を脱ぐ、みたいなことは場に応じたやり方を学習したからできること、知らなければできなくて当たり前なところがあります。そのため、まずは「やったことは望ましくないことで、こうするのがいいですよ」と教えてあげる、またはマナーに反しないように支援者がそれとなく履き替えさせてあげたり、言葉をかけてどうするべきか伝える、も対応方法として挙げられると思います。

【減るもんじゃない?】
もう、10年近く前になりますが、学級にいた男子が学習した「大人のきをひく方法」は、女性の胸をつかむ、でした。同級生であっても、先生であっても、胸を触ると先生がとんできて、何か言ってくる訳です。

そりゃ、善悪や後先を考えずに今を生きるなら、レスポンスは早いし、反応がしっかりかえってくるものだから、面白いだろうと思います。

それは子どもが自ら考え、主体的に行動したことではありますが、学校は社会性を学ぶ場であり、教員の主観や価値観をおしつけてはいけないと言われていますが、そこは常識の範囲として指導すべきだと思います。しっかい、教育的無視と、隔離というレスポンスなしというペナルティを食らっておりました。

その子も成人になっていると思います。はずみで警察に捕まったりしていなければいいのですが…。