卒業式の季節です。
あの卒業証書に、番号がついているのってご存知だったでしょうか?
「卒業証書、山田太郎、以下の者は、中学部の教育課程を修了したことを証する」みたいなことを言った後に、第1685号とか言うと思います。この番号なんですが、学校が始まってから入学してきた人に1番から番号が振られていきます。
これを、学籍簿というんですが、江戸時代の商いをする帳簿みたいなやつに、番号、名前、生年月日がずらーーっと書かれていたりします。
この学籍簿を見て確認することは大きく二つ、番号と、名前です。番号は数字そのまま把握すればいいんですが、問題は名前です。戸籍から忠実に転記されているのですが、「あれ?学級名簿に書かれている名前と違うぞ?」みたいなことが、たまに起こります。
保護者の婚姻関係の変化で変わったことを失念してはいけない、なんてことがあるのですが、漢字の違いもあります。例えばですが、「高」と「髙」などです。後者の「髙」は前者の「高」と区別するために、「ハシゴのたかい」などと言われます。
実は、私も思っていた漢字と違っていまして、いわゆる簡略化された漢字が本名になり、厳密に言うと親の漢字と苗字が違っていたりします。このようなものを細かくチェックして、卒業証書の文字が書かれる訳でございます。
卒業証書ついでですが、金印みたいな大きめのハンコも、どこに押すか決まっています。押すときに証書の紙を置き、その上に型枠を乗せ、均等の圧で印を入れ、ぐっと押して…みたいな感じです。すでに毛筆で書かれた証書になっているので、最後に印を押し間違えたら、やりなおしです。なので、それなりに緊張しました。