学校の文化 担任の先生より

267)特別支援学校のあたらしい(新規採用)先生の研修

年度も半ばを過ぎ、学校生活も一定のリズムやパターンができ、落ち着いてきたと思います。
先日、初任者(新しく学校の先生になった人)が別の学部の見学にいくという研修が行われました。

【初任者研修の取り組みの1つ】
このケースは知的障害部門と、肢体不自由部門の両方がある学校の例で、他のところはどうしているか、すみません、正直なところよく覚えていません。

ともかく、例えば

「知的障害部門の先生が肢体不自由部門の先生のいる学年へ」
「肢体不自由部門の先生が知的障害部門の先生のいる学年へ」

とトレードする形になります。

いざ、交代だ!

【知的障害部門にいた先生】
朝の打ち合わせでは、知的障害部門にいると授業の流れとMTの確認など「予定」がキーワードになりますが、肢体不自由部門の打ち合わせでは児童生徒の「出欠」と「体調等に関する報告」がメインになるため、この段階では一日の見通しがもてないことになります。

そのため、主任かベテランの先生について、場面ごとに何をすればいいか聞くことになります。

はじめは登校指導、児童生徒の車椅子の押すことから始まり、排せつの支援や個別学習の支援、授業時の児童生徒につく位置や支援の仕方など、とにかく個別に対応することに集中します。

 知的障害部門で培った先を読んで段取りするまでには至りません(初めての場であることが追い打ちをかける)。
 一歩間違うと健康や安全に影響することばかり、集中して個々を見る機会が多かったです。

1人1人を丁寧にみる

【肢体不自由部門にいた先生】
 朝の打ち合わせでは、一日の授業の流れや移動方法、使用教室、どの場面では誰に配慮する、など分かっている人には見通しがもてますが、分からない人には全体の流れのなかで具体的にどこにいて、何をすればいいか分からないまま終わってしまいました。

 とりあえずA先生のいたクラスに入り、ペア担任のW先生のアシスタント的な立ち位置になるのですが、個別につくとW先生が手いっぱいになりそうです。しかし、ゾーンディフェンス的な立ち位置がどこか、児童生徒個々の特性が把握できていないので距離感がつかめません。

 一日を過ごしてみて、一緒についた児童生徒につき、指定されたポジションで与えられた役割を果たし、まるでバスケットボールの試合でボールを持っていない選手のように、臨機応変に動く難しさを感じました。

何列目をよく見たらいいのかな?

【A先生とB先生が得たもの】
私自身、教員として知的障害部門も、肢体不自由障害部門も経験する機会があり、先生と先生の大変さがよく分かります。それも一日だけの研修ですから、「分からない」で終わってしまう研修かもしれません。

しかし、見たものは部門ごとの良さと課題です。

この先、自分がメインで学級経営をするようになったら、この経験と気づきをもとに、みんなが分かり、みんなが機能する学級を作っていって欲しいなと思います。そんな思いで、今回は初任者研修の一部を紹介させて頂きました。

https://magomago1.org/266healthcheckonceayear202010/
前回は、「266)学校の教職員の健康診断について」紹介させて頂きました。

https://magomago1.org/268afterfolloweveryyearmakemetiredperson202010/
次回は、268)最強の引継ぎ「特に、ないです」