学校の文化 担任の先生より

328)特別支援学校におけるネガティブフィードバック

仕事などで、相手に非があることをした時、それをどう伝えるか難しいと感じたことはありますか?

言うことによって、関係が悪化したらどうしよう。
でも言わないと状況改善はされないしなぁ…。
逆恨みされて、嫌がらせされたりしたら嫌だなぁ。

【職員室文化】
職員室文化のなかで「相手の専門性を尊重し、互いに批判しない」というものがあります。
この暗黙のルールは指導や文化の多様性を保つ、という利点はありますが、好き勝手なことをする人を増長させる、明らかに間違っているだろうという指導の改善を妨げる要因にもなっています。

教員は公務員であり、上司の指示に従うということになっています。
しかし、上に立つものが常に正しいとは限らないですし、下という人が常に力量不足かといえば、そうとも言えないため、何らかの摩擦やストレスが起こりやすい職場かもしれないです。

【発言権】
職員室は、ヒエラルキー構造で成り立っています。
そのため、自己主張が強いと自覚している教員は下々との摩擦を避けるため役職をアップさせて同僚から管理する立場に向かうことがあります。

では、役職が下なら何でも従わなければならないのでしょうか。
そこはグレーなところがあり、こと保護者やこどもの指導になると、担任の先生は水戸黄門の印籠をもったかのように強気で発言することがあります。

これらをふまえると、教員から教員へのネガティブフィードバックについて、子どもの指導以外(校務分掌や各種委員会等について)はストレートな表現になりがちですが、こと子どもの指導になると、決定的な正解と言えるものはなく、教員それぞれの教育観があるため、相手を傷つけないように提案する、それとなく示す、といった配慮が必要になります。

そのため、大勢の目の前でつるし上げたり、集団の圧力である先生の指導を抑えつけたりすると、ひどく心を傷つけるか、恨みを買うことになります。それがいくら正しいと思われても、です。

この教育観は専門性だけでなく、経験や感情も含まれてくるので一括り(ひとくくり)にできません。そのため、この教育観に働きかけるとき、相手が納得しないとどうにもならないことが多いと感じています。


https://magomago1.org/327specialeducationteachersriskmanagement202101/
前回は「327)想定内 特別支援学校におけるリスク管理」でした。