担任の先生より

345)特別支援学校 ラーメンは飲み物

給食には和食、中華、韓国などの国際色豊かなメニューがあります。
主食はご飯、パン、麺などがあり、地元の食材を使ったものを作るといった取り組みもあります。

中でも、好評なのがハンバーグ、スパゲティ、カレーライス、ラーメン、うどんです。校種が変わっても、食形態(普通食から初期食など)が変わっても、その傾向は同じみたいです。

【食べるのが早いとき】
ラーメンを食べると、みるみるうちに口の中から消えていきます。
噛むことはあまりないので、「噛む練習」はストップです。
食べる介助に入る人が気をつけるポイントの1つとして、「一口大」があります。

とにかく口に入れたら、入れただけ入るので、次々押し込む形になり、場合によっては食べ物に溺れてしまいます。では、どうするかですが
①教員が器に一口大ずつ入れていく
②教員が一口大ずつ介助で口に運ぶ
③一気に大量の麺をとっていかないよう、一口大になるよう麺を調理ばさみでカットする
④お皿を持ち上げて口の中にかきこまないよう、重くて大きなお皿を使う

などがありますが、なんだかスッキリしません。しかし、食べることに関して複数の課題があるとき、すべてを解決する方法は少なくて、何かをとると何かを捨てなければならないというケースが多くなるのはやむを得ないことで、すっきりするには何を目標にしているか明らかにするしかないと思います。

給食の目的は様々ですが、それらは安全に食べることを根底としている必要があります。

【指導目標】
QOL(生活の質)について、リスクを想定しつつ、どこまで求めるかが悩みどころです。

摂食や嚥下に関する知識が少なすぎると、指導上の留意点よりも、満足や楽しい、好き嫌い、全量食べたという点に意識が向きすぎる傾向があるように思います。

何を大事に指導するか、想定されるリスクは何か、リスクを想定した準備や代替手段は準備されているか、人が変わってもできることか、求める指導の観点が多すぎないか、これらをふまえて今行う指導目標の基準や指導方法が検討されます。

目標や方法は何度か試行錯誤して、精選して形にしていけばいいと思います。そうして、やっていくうちに変化や想定外のことが起きたら、再検討すればいいんだと思います。

指導方法を決めるのは責任を引き受けることになりますが、気負いすぎず、随時柔軟に対応できることが大事です。

また余談ですが、麺類は普段使っている食具がうまく機能しないことがあるので、それをふまえた準備が必要です。


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前回は「344)特別支援学校 次年度予算のだし方」でした。