学校の文化 担任の先生より

374)特別支援学校 本の読み聞かせ

特別支援学校では国語の時間や、一時ブームになった朝の5分間読書のように、絵本をよく使います。
はらぺこあおむしのように絵本と歌がセットになったものもあります。

【絵本の効果】
絵本は視覚
読み聞かせる声や歌は聴覚です。
はじめはつながりをもたない別の感覚であったものが、絵本というツールによって

色という刺激を取り入れる
この絵は何か
この絵の雰囲気はどんなか
聞いたものを説明するのがこの絵だ
この絵の本をみたとき、こんな言いまわしやリズムが楽しめると分かる

などの概念や物の名前、感じる心、などが育つ基礎をつくってくれるものです。

これらを感じるには、視覚や聴覚に関する感覚器がどれくらい機能しているか、どのように脳に届いているかアセスメントすることが重要で、様々な活動のなかで検証することが、学習指導の基準をつくることにつながっていきます。

【ぶっちゃけ】
学校には「学校図書館司書教諭」の別枠免許があり、「読書と豊かな人間性」、「情報メディアの活用」などについて学びます。絵本についても効果や活用事例などが紹介されますが、万事指導目標に則った読み聞かせの活動をしている訳ではありません。

とにかく他の生徒の支援をしている間、漠然と待たせる訳にはいかない。
他の子どもの支援をしている間、何もすることがなく無為に過ごさせることがないようにしたい。
集団を1つにするばかりでなく児童生徒にあった指導場面をつくるため、複数のグループに分ける。

このようなとき、音楽を聴いてもらう、絵本の読み聞かせをするなどして、場をもたせることがあります。その中で、どの本を読むかブラウジングする、複数の本から見たい本を選ぶ、ページを1枚ずつめくる、などの意味のある付加価値をつけていきます。

他の人は何を言っているのか、何に関する言葉を伝えようとしているのか、など生活に必要な事柄が分かるようになるツールが絵本です。はじめはイメージや発音した言葉の発音や意味がつながるよう感情をこめて読み、言葉(声)と絵がつながってきたら感情をこめすぎないよう抑える、が一般的です。

授業の合間のすきま時間をどう過ごすか、読書は時間調整もできます。
何より、特別な技術がなくても誰もができることなので、一般的に継続しやすい指導方法として重宝され続けることでしょう。


https://magomago1.org/373whenyoudrawninmanyinformation202104/
前回は「373)特別支援学校 この前の会議資料に出てましたよね?」でした。