これまで、自己主張満載で周りの先生に迷惑をかける方がいる、などの話をしましたがそういうことではなくて、自分の指導と、その背景にある自分の考えを開示していくアウトプットのことです。
指導する様子を見ていて、この人は、コレを大事に考えているなと分かるものと、そうでないものがあります。分かるものは狙っていることを基準にして、それがうまくいくように知恵を出し合えるのですが、そうでないものは、どう考えてこの指導にしているのか、じっくり見極めていくようにしています。
【何を狙っているか分からん】
見て分からんものにはいくつかありまして、ただできることをやっているだけ、子どもの実態からずれていて支離滅裂、複数の狙いが考えられ、どこに主眼を置いているか読みにくい、といったものがあります。
何を狙っているか分からんことについて、いくつかデメリットがあります。
①代わりに自分の学級(グループ)の指導をしてくれる先生がいない。
②集団の授業で、自分の指導目標をふまえた授業づくりをしてもらえない。
③この子にはこれが必要、というターゲットがないので成果がでにくく、成果が共有しにくい。
④「あの子には、こんなことが必要なのに」ともどかしい思いをする同僚がでて、人間関係がギクシャクすることにつながる可能性がある。
⑤保護者への説明ができない。学校として、教員としてどう育てるかビジョンがないのは…。
⑥理由のない指導ばかりだと、側で見ている後輩教員の学びにならない。
【何が必要か】
「私は、今年度担任として、ここに取り組んでいきたい。」
これが言えるかどうかが非常に、非常に大きいと思います。
それも、理由もつけて、周囲を納得させることができるように。
周りに理解を求めるため、自分自身のしていることが妥当か見直すきっかけとして、アウトプットは必要です。基準が分かれば、周りの教員も「何を大事にするか」、「何をしてはいけないか」、「どこから先は一緒にいる人それぞれの裁量でやっていい」、それらが分かるようになります。
目標に沿った指導の充実も大事ですが、担任と子どもの関係だけでなく、学校を小さな社会として、どれくらいの人をまきこめるか、理解者を増やすかも大事だと思います。
やることが決まっていれば、余計な飾りをつけまくる必要がないので、どこで頑張って、どこで休むか、どの場面は他の先生に託していいか、判断できるようになります。また、成績をつけるのが楽になります。自分でできる働き方改革にもつながります。なので、是非アウトプットに取り組んでもらいたいと思います。
https://magomago1.org/444classruleisnotalwaysgood202107/
前回は「444)特別支援学校 授業に関する格言(?)を受けてつぶやきます」でした。