担任の先生より

455)特別支援学校 通学時のスクールバスの降ろし忘れについて考える

先日、保育園か幼稚園で、バスからの降ろし忘れの事故がありました。
特別支援学校にも、そのようなことがあったと聞いたことがあります。

なぜ、このようなことが起こってしまったのでしょう?
ミスはどこから来るのか考えることで、職員と子どもをとりまく環境、流れ、責任の所在が再確認できると思います。

【考えられる問題点】

考えられる問題点は三つあると思われます。

①1つは子どもの在籍・出欠の情報がおさえられているか、です。
その時間に登校(登園)してくる子どもは基本的に誰がいるか、出席連絡は、欠席連絡はどうなっているか、全体を見回して確認する人はいるか、という点が大きいと思われます。

②誰が、どこをカバーするか明確だったか。
「〇〇先生は、誰を迎えにいってください」のように、個別に担当する子どもを決めてしまうと、その他の子どもはどうなっているか、誰がバスに残っているか注意を払うことが落ちてきます。自分があてがわれた子どもさえ確実に対応すれば、私の仕事は終わり、となると責任の所在がピンポイントで終わってしまいます。〇〇グループの出欠を〇〇先生がもれのないよう確認する、のように枠組みで担当させると、ミスは少なくなると思われます。

③はじめと終わりを区切ること。
登校(登園)のバスはこれで終わり、本当に終わりでいいか、節目を確認することができたか、です。
もれなくバスから降りたか、バスに乗る予定だった子どもはみんな乗っていたか、など見るポイントはいくつかあり、それを誰が確認するか、日々明確になっていることが必要です。
次々と迫りくる仕事に追われて、節目節目を見られなくなるのは危険です。

【なぜ、ミスが起きるか】
以上の三点を組織的におさえられていれば、ほぼミスは起きないと思います。
しかし、それでもミスが起こることがあります。それについても、以下のようなことが考えられます。

考えられるのは、キーパーソンの不在です。
普段、組織的に対応して、モレがないよう目を配る人がいないとき、または所要で抜けてしまったときに、一枚岩だったものは容易に崩れます。
または、何気なく誰かが声をかけることで確認できていたことが、あくまで好意や配慮で、ルーティン化であったが故に抜けることがあります。

誰が不在でも、マニュアル的に物事がすすめられる仕組みの構築が必要です。

また、誰でも周囲に目が届くように、細かすぎると思われるような子どもへの配慮と対応をセーブすることも必要かもしれません。


https://magomago1.org/454lockedschoollibrarywhy202108/
前回は「454)特別支援学校 鍵がかかった学校図書館」でした。