担任の先生より

481)特別支援学校 少ない支援で指導を成り立たせるのはいいことか

子どものできることが増えれば、教員の支援が減る。要点をおさえた指導をすれば、指導の場にいる教員の数が少なくていいはずだ。

誰が言い出したことか分かりませんが、必要最小限に指導体制がおさえられれば、教員のスケジュールを少なくして、教材研究等の仕事にまわることができるというのも、それを後押ししています。

【そもそも】
教員が児童生徒につく理由は、子どもの学びを支援するため、です。
他にも、健康や安全の確保、人間関係構築の支援や調整、代弁なども行います。

教員の一部がその場を離れるということは、MT(メインティーチャー)を中心に、残った教職員で指導、安全、効果的、評価が適切に行えると宣言することになります。本当に大丈夫でしょうか?

「場をつくって、何かを意識させる、まずは動機づけになればよい」というものなら、少ない人数でやりきっていいかもしれません。どこかで踏ん切りをつけないと、教職員はマックス人数で児童生徒にかかわることが止められず、直接的な児童生徒の指導以外の学校運営の仕事に取り組める時間や人材が確保できなくなるからです。

最近気になっているのですが、学習グループにいる教職員同士が担任している子ども以外の児童生徒のこと、今年度の指導目標や方針を理解できていないなか、人を減らして大丈夫かと思っています。

児童生徒の今を、教職員間で理解しあうには、同じ情報をみて、それをどのように解釈して、どのような指導方法を展開するか、というラインがつながっていないと厳しいと思っています。

マンパワーの不足、人の入れ替わりが頻回、性別や体力の違いに配慮しない、などがあると情報共有と協働が円滑にいかず、効果的な指導につながりにくい、結果、人を減らしても指導できると言い難い状況になる、と思います。

チームとして機能するには、コミュニケーションをとる、役割を明確にする、指導方針を共通確認する、などがありますが、情報のインプット、協働のアウトプットが機能しないと発動しないものばかりです。

「助け合う」、「連携」などの言葉だけでなく、今ある状態を把握し、どう機能させるか、何をとって何を諦めるか明確にすることで、場にいる教員の数がコントロールできると思います。


https://magomago1.org/480whenateacherandaparentmeet202109/
前回は「480)特別支援学校 保護者面談のときに気をつけていること」でした。