学校の文化 担任の先生より 未分類

486)特別支援学校 自宅から、子どもが遊出した!

コロナウィルスの感染リスクがあるとなったとき、学校はお休みになりました。
次年度の新しい担任の先生が「あのクラス、大変だなぁ」と言っていたとき、一報が入りました。

「〇学部の〇年生の〇〇さん、ご自宅から遊出しました。」

それを聞いた先生、「来年のうちの子じゃん…」
衝撃的な歓迎になりました。

「私、行かなきゃいけないかなぁ…。」

「先生はまだ新年度になっていないし、年度末までは〇学部の先生なんだから、行ったらおかしい」などの声もありながら、出勤している先生が集められ、生活指導(こんなときは出撃)の先生が分担して捜索に向かいました。更に「お手すきの先生…」ということで、何人かの先生が子どもの自宅近辺のエリアを探しに行きました。

その子どもは数時間後に見つかりました。
部屋着で履物を履かずに歩いている子どもを見た人が、通報してくれたそうです。
自宅から数キロ、何を目標に、何を考えて歩いて行ったのでしょう?

【授業中でも】
遊出の子どもを捜索するのは、普通の授業中でもありました。

はじめは、いきなり捜索にはなりません。校内にいる保護者などを刺激しない、周囲に知らせる、という意味で「〇〇君、教室に戻りましょう」などとアナウンスされます。それでもダメなら生活指導部や、遊出した担任が職員室などに招集され、対応を検討します。

勿論、生活指導部の先生も担任ですから、担当している教室を空にすることになるので、複数の学年などを抱き合わせにするなどして安全等を維持します。

学校を中心に、携帯電話などで連絡をとりながら捜索を続けます。
SNSなどで言われる、「そこは学校の仕事か?」などの線引きができるような雰囲気はなく、有無を言わさぬ感じです。

残った子どもの学習権の保証は?
捜索に出る教員の出張費用は?
残った子どもが事故を起こしたときの責任は?
捜索で遅くなっても、次の日の授業準備のため帰着しなければならないか?

それよりも、目の前の子どもの安全が第一ということです。

それが教員のプライドを支えているものであり、教員の仕事を無制限にしている理由でもあります。


https://magomago1.org/485manpowerrisksometimesmakestudentstrouble202109/
前回は、485)特別支援学校 教員はもっている力量のすべてを投入すべきか」でした。