「こんにちは、みなさん高等部の〇〇です。今日も…」
「ドンチャン、ドンチャン(音楽)…」
給食指導中、校内に響き渡る校内放送。
この状況を想像してみてください、私はかなり頭にきていました。
摂食指導を行ううえで、大事なのは「美味しく食べる」、「安全に食べる」です。美味しく食べる、は人それぞれの価値観や感覚の問題もあるので、適切な指導はこれです!とかはないですが、安全に食べることについてはいくつか述べることができます。
【安全に食べる】
誤嚥をしない、食具などでケガや誤飲をしない、火傷をしないなどの安全面が基本で、衣服などを汚さない、食べられるものを増やす、マナーを含めた社会性、などはその次かと思います。
・食べているときは余所見をするなど注意をそらせない。
・一口大を意識する。
・かむこと、口唇や口腔内の動きを引き出す。
・食べ物の形状を意識して口にいれる。
・食べる姿勢に留意する。
などなど、マニアックに言い始めたらキリがないのでこのへんで。
今回は、音刺激で気分が盛り上がって落ち着かなくなった、がポイントです。
【放送の目的】
放送の目的は、自分たちで放送内容を考える、放送機器を正しく使う、相手に分かる言葉で伝えること、などだと思います。(企画した当事者ではないので、知りません)
あえて給食の時間にしなくてもと思いますが、授業時間に音は出せない、下校前は自分たちもバタバタしている、ならばみんな教室に入って座っているであろう給食の時間に聞かせよう。食べる時に音楽がかかっているのは外食店でもあるし、卒後の生活や校外学習で経験するであろうことの予習にもなるよ!程度のことでしょう。
【対応】
おそらく、分掌や学部会で実施することについて承認を得てやっているのでしょう。ということは校内での合意事項として実施していることになります。(合意したかどうかにかかわらず)全体の決定事項に異を唱えることは、実際難しく、感情的になると和を乱すうるさい教員がいる、ということにもなりかねません。そのため、自分のいる教室だけ音を消すことができるか(ただし、非常時の放送が届かなかったらどうする的な話が出てくるかもしれません)、選曲に留意するなどの妥協案を出す、などの対応になると思います。
【企画を考えるにあたって】
教育活動に不当な制限をかけるつもりはありませんが、やったらどうなる、校内でどんな影響を及ぼすか、もっと想像力を働かせて頂ければと思います。児童生徒みんながみんな、スターバックスコーヒーでパソコンを持ち込んで、音楽を優雅に聞きながら飲食ができる訳ではないのですから。