学校の文化

566)特別支援学校 大事なことが集まるところ、教師

教員の働き方について、部活があって教材研究を圧迫する、作成しなければならないとされる書類がくるので、優先順位が変わる、などは様々なところで書かれている通りです。

【縦割り行政】
縦割り行政と聞くと、市民課に行ったら土木課にまわされ、土木課に行くと「それは警察署の管轄では」と言われ、の連続でうんざりしたという話を思い出します。縦割り行政は、自分の担当する役割を遂行することで、それを利用する人を受け入れる役割を果たす、という感じだと思います。目的が明確で、自分の抱えている案件がどこで処理されているか分かっていれば、分かりやすいシステムです。

【縦割りが集まる人、それは教員】
教員は行政を担う人で、そのなかの一部です。都市計画を立てることはありませんし、自治体が運営する交通機関の運転やメンテナンスをすることはありません。あくまで、学校教育の枠で動くので、縦割りなのでしょうが、「子ども」に関しては様々な人が関与し、校内でも様々な役割分担があるので、それらすべてから干渉を受けます。中には、矛盾または相反する指示や要望が集まることもあります。

様々な事柄を、真正直に受けとめたり、調整したりしていると、間違いなく教員はオーバーロードしていきます。様々な部署や人は、「自分の仕事を教員に実施させることが目的」であって、それら1つひとつが「大事」、「きちんとやってほしいと」と考えています。たくさんの仕事や根回しが、まるで元気玉のように教員に集まってきます。

あなたが振った仕事を教員がなかなかやってくれないとき、あなたは「ちゃんとやって」、「忘れているんじゃないか?」と思うでしょう。勿論、教員も人間ですから業務に終われて忘れてしまうこともあるでしょう。しかし、多くは優先順位が下になったり、手間や時間がかかることなので、すぐにとりかかれない、伝えた仕事をどのように進めるか説明不足で消化できていない、などの事情があったりします。

そのため、教員に授業や学級経営以外の仕事(やらなくても日々やっていけるもの)を依頼するときは、人情をからめつつ、どう着手して終わりまでもっていくかイメージが明確なものにして依頼することが必要です。あなたはonly oneではなく、one of them なのです。それを意識できているか否かで、教員との付き合い方が変わってくるはずです。