担任の先生より

640)特別支援学校 わざとおもらし

もちあがりでない担任を始めて、半月が過ぎました。

なんとなく登校から下校まで、どんな感じで過ごすのか見えてきました。

時間割表はどの学校も似たようなものですが、同じ授業名でも学校が違えば場所は違う、学校の文化が違う、地域が違う、学校周囲の公共交通機関の状況が違う、などで何回異動しても一からマインドセットすることになる?と思ったりします。

ところが、授業ごとの雰囲気がつかめてくると、この場面と、この面子なら、自分の持ち札をやってもいいかどうか、見えてくるんです。

【見えてくるのは彼らも同じ】
学級に在籍する児童生徒も、私は何者か分かったようで、関心を買おうといろいろやってきます。

これまで、何度か食らったもののなかに、「わざとおもらし」があります。

なんでまた、この手段がでてくるんだ?と謎なのですが、他の先生も結構経験ありとのこと。
これについて、尿の自制ができない子どもに、確信犯的だと言っていいか。
たまたまじゃないか。と言えばそうかもしれません。

しかし、いずれにしても担任として目の前に立つ自分がすることは、以前も今も変わりません。

【期待】
子どもの「わざとおもらし(造語)」について、確信犯だとしたら、どんなことを意図してやっているのでしょう?想像することは面白いのですが、まず、大人が一番慌てる行為はこれだと知っていて、どんなリアクションをするか期待している、目の前の大人の判断力と対応力、冷静さ、問題処理能力、それらをまとめて評価してきているのではないか?ということにしています。

そうなると、慌てたり、怒ったりすることは、子どもがしたことに大人が反応したという結果をもたらすことになり、もっとやってみよう、どんなことをしたら目の前の大人は大きなリアクションをするのだろう?と考える(誤学習につながる期待)かもしれません。

そのため、まず子どもの動きをとめる、必要な物品(ズボン、雑巾、消毒、ゴム手袋、ごみ袋など)を揃えて配置する、周囲に拡散しないよう配慮しながら脱がせて拭く、濡れた物は袋に入れる、などを順序だてて行い、最後にズボンと靴下、靴を履かせて終わりです。

あとは、その前の排せつ誘導とのタイムラグを確認し、どのタイミングで、どれくらいたったらトイレに連れて行くか考えるだけです。冷静に対応するには、漏れたらどの手順で処理するのが最も合理的か、あらかじめ必要な物品はすべて揃っているか、事前にイメージが持てていることが必要です。