担任の先生より

727)特別支援学校 知的の学年の動き方は同じでいいか

知的障害を主とする特別支援学校の学年では、学級単位で行う学習、習熟度別に分けたグループ学習、学年全体で行う学習などに分かれます。

また、音楽室や体育館、〇〇室などの特別教室で行うものもあり、その際は教室移動も指導体制・指導時間も念頭におかねばなりません。

【スタンダードな時間割】
国語の次に体育があったりすると、その間の時間は5分です。

国語を時間いっぱいやって、そこから着替えて、トイレ誘導して、移動するので、5分では物理的に不可能です。杓子定規なことを言えば、国語は45分(中学部・高等部なら50分)、体育も45分をきっちりやってくださいということになりますが、それができないとなると国語を35分で終えて、早めに動き始めることを考えます。

学級にいる子どもの実態を考えて、次の授業に向けてのタスクの量を考慮して、何時に授業を終えるのか考えます。自分でぱっぱとできる子どもが揃っていれば、早く終わる時間は10分でいかもしれません。着替えや排せつの支援がたくさん必要ですぐに動けない、子どもが動かなくなって復活するのに時間がかかったりするから20分は欲しいと思うかもしれません。何分前に終わるかは、教員の対応力や習熟度も影響するので、一律に何分でオッケーとは言えないところがあります。

【かみ合わない学級】
多くの知的の学年では、予定(何を、どの順番で行うか、など)に沿って、次は何、次は何、と刻みながら進むことが多いです。予定がタイトすぎると焦ってしまってトラブルが生じることがあり、ゆとりを持ちすぎると空白の時間ができて落ち着かなくなることがあります。

時間通りに動きたい学級と、いつ準備が完了するか明確でない学級、これらの学級が同じ学年として共存する場合、学年内で時間やタイミングをガチガチに決めてしまうと、重度の学級がこぼれ落ちていくことが増えます。そうなると、「学年として」学びあうことができなくなるので、時間がかかるところを尊重する時間設定をしています。