担任の先生より

730)特別支援学校 校外歩行の引率 セオリー通りにいくかどうか

児童生徒を引率して、校外に出ることがあります。

歩いて行ける場合は、歩く早さや持久力の有無などを加味して集団を形成し、列を作って移動します。

最前列はその集団のリーダー(MT)が歩き、スピード調節、進路の決定、集団の把握、緊急時の連絡等を担います。

2番目につく教員は、リーダーの教員が連絡や緊急対応で列から抜けた場合、代理となって先頭がきれるであろう人になります。(人数が多い場合)

最後は、後方からの車などに注意を向けながら、全体が円滑に進んでいるか、落とし物がないか、などを見渡します。とにかく、はじめと終わりがしっかりしないと、まとまって動くことが困難になります。

【手を繋ぐ】
歩行の安定性や視覚的な課題がある、いきなり走り出したりする児童生徒がいる場合、教職員が1名ついて、個別対応することがあります。校外歩行の際は、車や車道への対応をするために、介助者は子どもの左側に立って手を繋ぎ、右側歩行するのがスタンダードなやりかたです。

ところが、そうはいかないと思われる事例がありました。右側をフリーにすると、右側にある住宅の門や呼び鈴、車などに触れる、塀の穴に指をつっこむなど、器物破損や怪我のリスクが想定できる実態だったのです。

そのため、本児に関しては子どもの右側について手を繋ぎ、車などがきたら、左手をあげないように腕を抱えて抑えるようにしました。車椅子と同様、スタンダードなものは多くの人が使えるものですが、やっている方法一つひとつのリスクや意味を考えないと、思わぬ事故にみまわれることがあります。