学校の文化 担任の先生より

752)特別支援学校 新入生の入学相談

特別支援学校に入学する前に、入学相談なるものが行われます。

相談というと、入学するかどうか、困ったことや疑問に思っていることは何か聞く会のように思われたりするのですが、ここでは、ほぼ入学することを前提に、保護者には通学方法(スクールバスや一人通学など)や保健関係書類、提出物や用意するものの説明、などが行われ、入学予定の児童生徒については運動能力や集団での学習参加の見通し、認知機能関係の学習(アセスメント)、ADL(日常生活動作)評価などが行われます。

すでに、入学準備モードということですね。

時期は学校によって様々ですが、2月初頭前後になるかなと思います。それでも、まだ入学をどうするか悩んでいる場合もあるので、入学予定者が増えたり、減ったりすることがあります。

【ケース会】
面談に応じた教員、観察を担当した教員が集まって、実際どうだったか情報共有する場が設けられます。リハビリのケース報告や、教員の研究授業のように丁寧に時間をとって検討されません。子供の数や情報提供する教員の数を考えると、まさに特記事項や裏付けを必要とすることだけしか話しませんでした。

というのも、子供に関する基礎的な情報はあらかじめ収集されており、誰がどの学級に入るか、事前に案が出されているからです。「この6人は普通学級(1クラス6人)で、教員一人で担当することを想定しています。」、「この子たちは重度クラスで、3人を一人の教員が担当することを想定しています。」などと、子供の実態はどうか、共存できるかどうか、集団の指導に適するかどうか以前に、学級の規模が決まっているということになります。

【リハと教員】
場に慣れずに大声で泣く、大人をたたく、逃げ出す、といったありがちな子供一人ひとりが一同に会した場合、まとめて教員一人で受け止められるのだろうか…。仕事だからやってくださいと言われればそれまでですが、これは容易なことではありません。

療育センターなどで行われるリハビリテーションでは、技士と保護者の二人が子供一人とかかわる状況があり、珍しいことではありません。それと比べると、実施する活動の種類、マンパワーの質と量がまるっきり違うのです。

とにかく、新入生にかかわらず、年度はじめに学級をまとめていくのは、何年教員をやっても難しいです。はじめは、どう同じ場所に集まれるか、とにかく問題ないように丸抱えしつつ、どれくらい支援の量を外していけるか、それが学級経営の序盤にある大きな仕事なのです。