担任の先生より

834)特別支援学校 指導体制が不安定な学級の担任だったら

特別支援学校の学級で担任一人に、非常勤などの先生が一人ついて、(仮)2名体制というのはありがちです。

もし、そこの担任になったら…という点について考えてみます。

【基本は一人でまわせ】
一緒に指導する先生が、学年等の事情で抜けたり入ったりを繰り返す場合は、基本は一人で学級をまわすつもりで流れをつくったほうがいいのではと思います。

人がいるから質を高く、個別にやればと思ったこともありましたが、いつ教員が二人になるか分からないまま、子どもに今日は頑張れ、今日は一緒に、今日は途中から先生が減ったから座っていなさい、が子どもにとってどうなの?という話です。

教員は一人になったら、流れを確保し、指導の準備をし、安全を確保する、などのマルチタスクモードがONになるので、朝の会はこの流れ、国語になったらこの流れ、とパターンでやらないと混乱や事故が起こる可能性があがります。

特に、今の学校では随時、自分の椅子を次の学習する教室へ運んでください、というのが頻回にありますので、誰かに個別につきながら、「狭い通路を運ぶ」「誰かにぶつからないように」「椅子を持ったまま転倒しないように」「通路を歩く人の流れをみて廊下に出る」などを見守ることは困難なことです。なので、誰から順番に、何から持たせるか、一人で児童生徒をカバーできるパターンを構築することをおすすめします。

【二人になったら】
レギュラー的な先生なら、阿吽の呼吸で、それぞれどのように分担するか決まるところがあるので、細やかな子どもの指導プラス先生への仕事の依頼をしなくても良いことが多いです。

しかし、たまにしか来ない先生や、不定期に入る先生に対しては、全体がどう動いていくか、何を、どのように支援するか説明しながら進めないと、とにかく流れが悪くなります。あくまで、普段のパターンの一部を切り分けて担ってもらうほうが、お互いのためです。

【パターン】
パターンなど、型にはまった指導について指摘する声もありますが、自由さは型があってこそ、の部分があります。いつ、何を、どのようにするか読めればこそ、自分で何をするか想起して、判断して、動くことができると思います。見通しがないまま、自己判断で動いたら「勝手な判断」「自己中心的な行動」と評価されてしまうでしょう。やるべきことを自分でやる、それができないなら、自由きままな環境を与えるのはよろしくない、と思っています。