学校の文化 担任の先生より

843)特別支援学校 校内販売、挨拶すべきか

学校の玄関や職員室の前に箱を置き、パンや飲み物を作る作業所(?)が食べ物を販売しています。そこは特別支援学校の卒業生の就職先であり、販売に訪れるという仕事だけでなく、久しぶりの母校、または学校という場所に戻る機会でもあります。

「いらっしゃいませー」

卒業生と思われる彼、彼女たちは、通り過ぎる教職員に声をかけます。彼らが校内に店を構えるのは教職員の休憩時間です。何人かの教員が声をかけながら、ときどきパンやクッキーなどを購入していきます。

ところが、彼らが「いらっしゃいませ」と声をかけても、応じることなく通り過ぎる教員もいます。それについて、進路指導などに属する教員は、「挨拶しているのだから、それに応えるのはマナーだ」、「進路先として学校として連携しているのだから、関係が悪くなるのは困る」という意見をもっています。

【教員は応じるべきか】
自論ですが、付き合いや立場などがあっても、商売をする側と顧客になる側とでは、「買う、買わない選択権があるうちは顧客の方が優位な立場」と思います。なので、商売をする側が、客側の人間に対して「挨拶をすべき」という意見を持つのは筋違いだと考えます。

・通りにいる呼び込みの人に、通行人は必ず挨拶をして返すべきか。

・職場の中では、休憩時間であっても、常に模範的な態度(アウトプット優位)でいなければならないか。

・声をかける店側の人に反応する、ということは購入する意思や可能性をほのめかすことになり、買わない意思をもっている人にとっては、きまずさを回避する選択肢として「応えない」を選んでいる場合がある。

普段、職場内でお金を使うことは、何かとキリがないのでしないようにしています。児童生徒がいる間は、事故を防止し、指導にモレがないように目を配り、予定通りに事が進むようにと頭をフル回転させているので、できれば休憩時間はスイッチを切って頭を休ませたいと思っています。

応じるか応じないか選択権が欲しいですし、それが認められないなら、葛藤がないよう「前を通らない」ということも考えないといけないのかな…。