授業準備をしていて、高い・低い、重い・軽い、多い・少ない、などの基本的概念をどう教えるか、どう見せるか、どう気づけるか、どう体験させるか、などについて考えます。
準備しながら、国語と算数、二択で担当を決めたけれど、算数のほうが教えるのが難しいなぁと感じました。以前にブログで書いたことかもしれませんし、どこかの文献で説明されているかもしれません。
教員の理系か文系か、得意化不得意かといった問題ではなく、人が物事を知り、積み上げていく過程において、感覚的な学習以外で得ていくものって、まずは国語(言葉を聞く、シンプルな概念を理解する)は、国語の学習のほうが先にくるのかなと。
そこから、肉は量が多い方が欲しくて、その欲しいものは「大きい」と言う、たくさん木の実を集めてカゴに入れたけれど、カゴいっぱいになっているほうが「多い」といい、持ち上げてみると「多いほうが重い」なんてふうに分かってくるのかなと。
算数を教えるなかで難しいのは、「今、何を問われているか分かってもらうこと」と「聞いたことに対して、どう応える(答える)か」だと思います。
【算数が難しいところ】
「5つ、積み木を積み上げることができる」
みたいなことが、学習の過程で行われることがあります。5つ積み木を児童生徒に積んでほしくて、教員が目の前で5つ積み上げて、「同じようにやってごらん」と伝えました。
積み木を持ち、一つめを机の上に置き、つみきの面と面が合うようにつかんで(つまんで)、乗せる能力があったとしても、問いの意味が分からないと「0点」になってしまいます。そうして、その後が続かなくなります。
教員の積んだつみき5個を見て、バラバラと倒してみたくなるかもしれませんし、丁寧に一個ずつつまんで箱に戻すかもしれません。積んだつみきの上に、更にもう一つ積み上げようとするかもしれません。
国語だと、「これは〇〇さんです」、「〇〇さんはごはんを 食べます」などと、1対1対応だったり、流れを順に示すなどのバリエーションが豊かですが、算数は解釈や答え方に自由度があって、目指す方向に向きにくく、積みあがっていきにくいと感じました。