担任の先生より

1109)特別支援学校 教員の調整額、上げ下げ

教員の給与明細では、基本給にあたるものと、地域手当、調整額などくっついてくるものをまとめて総支給額とされています。

基本給は、等級と〇号の表をみて、「あ、ここが今の基本給の位置づけなんだ」などと分かります。調整額は基本給かける3%とか、4%とかで、それらがくっついてきます。

【教職調整額と、特別支援「調整額」】
どちらも、理由のついた手当てみたいなもので、その金額は基本給の〇%という計算に基づいて決まります。

教職調整額について、文部科学省では「勤務時間の長短にかかわらず、教員の勤務時間の内外を問わず包括的に評価するものとして、給料の4パーセントの教職調整額を支給。」としています。これが、世間で知られるようになった、定額働かせ放題の、「定額」にあたります。

もし、本当に残業代を支払ったらどうなるのかな?調整額は定時を越えて仕事しない先生にも払うから無駄かもしれないよね…てな感じで調査をしたら、今よりとんでもない額が算出され、「やっぱり調整額のままでいきましょう」になったみたいです。

ということで、「教職調整額は、残業代にあたるもの」、これを覚えておきましょう。

次は特別支援「調整額」の話です。これについては、教職調整額とは別の「給料の調整額」に入っているもので、特別支援学校や特別支援学級の教育職員、特別支援学校の看護師、通級の先生などに支払われるものです。最近、引き下げがどうとか言われているのが、これです。

【どうなるの?】
上がるだの、下がるだの、いろいろ言われていますが、結局どうなるの…?

令和7年4月現在 給料+教職調整額4%+特別支援調整額3%
令和8年から   給料+教職調整額5%+特別支援調整額3%
令和9年から   給料+教職調整額6%+特別支援調整額2.25%

の見込みということで、総支給が2年後には1.75%増えるんだ、やったー!!

って、いくら増えるのかというと、およそ5250円(人による)…?
基本給は昇給するので、多少これより増えるとはいえ、これってお得なんだろうか…?

私の感想なのですが、そもそも教職調整額は定額働かせ放題に少し色をつけようとするもので、特別支援調整額は特別支援教育にかかわる支援の内容や対応が難しいところ、相応の学習によって専門性を補完する必要があるからついているものと思っているので、減額ってどうなの?と思ってしまいます。

教職調整額↑ ある意味当然じゃん
特別支援調整額↓ 求められている専門性は、年々多様で特殊になりつつありますが…。また、特別支援教育はすべての教員に必要と言っているので、全教職員に支給すべきでは?

「トータルで増えたから、これでいいよね」とは思えず、朝三暮四の語源みたいに、バカにされているとしか思えない、素直でない私です。