担任の先生より

1167)特別支援学校 私の指導方針

隣の学級、他学年の児童生徒が一同に会すると、ふだんかかわらない子どもの様子やいろいろな先生方の指導を見ることができます。

同じ泣いている状態でも、先生によって対応が違います。

距離をとって見守るだけでかかわらない、機嫌がなおるように好きなものを渡したり、何らかの説得を試みていたり、強い態度で注意していたり。

子どもによって対応が違うのは、その児童生徒のもともとの実態をふまえて、そこに至るまでの背景をふまえて、指導目標や指導計画のなかで決めた一定のルールに基づいて、周囲の児童生徒への示しがつくように、とにかく指導方法は多様です。

【いろいろあるけれど】
人によって違う、子どもによって違う、だからといって、何をしてもいい訳ではありません。見かけはうまく指導しているようでも、子どもの様子をふまえると「おかしいな…?」ということがあるので、一概に良いとは言えません。

誰がみても、妥当な範囲の指導といえるのか(理由や根拠を含めて)

身体や生命の危機に瀕する恐れのある指導でないか

ここが重要です。

【違います】
担任の先生は、新年度が始まって、学級の枠と流れを安定させ、子どもの実態をその先生なりに把握し、それに基づいた指導のパターンや過ごし方を決めているものです。どこかが崩れると、全体が崩れるかもしれないと考えがちで、「変えないように」「かき乱さないように」と考えがちです。

この、担任の先生が構築した「学級経営の流れ」は、普段一緒に指導する担任と副担任ならば、大部分が共通理解されていないと輪が乱れてしまいます。

ですが、頻繁にではないが、たまにかかわる先生や、滅多にかかわらない人たちならばどうでしょう?

私は、どうしても守って欲しいものならば、かかわる前に担任として周囲の人(教員)に説明するようにしています。しかし、多くの場合は絶対に守って欲しいことなんて、そうそうないと思うので、個別指導計画に則った支援を守りつつ、いろいろな人とかかかわり、それに応じられる子どもを育てることも大事なので、細かいことを求めないようにしています。

いつも一緒にいる担任が、子どもを混乱させないように一貫性のある態度でいることが大事で、他人のすることには寛容であれ、と思います。でないと、あの学級は担任の先生ルールがあって、ヘタにさわると指摘される、と煙たがられることになります。

一貫性のある指導をどこまで徹底するか、難しいところだと思います。