こんにちは、雑賀孫市です。
今日は、学校の中である特定の仕事を他の教職員にやってもらうとき、どうすればいいか というお話をします。
多分、どんな仕事でもそうだと思いますが、仕事をふるときは、どんな仕事をするか相手に説明すると思います。うまくできないと、説明が良くなかったとの評価がでたり、仕事がはかどらなかった責任を問われたりするものです。しかし、学校では最終的に仕事を受けた人が「仕事ができなかった」とされるので、引き継いだ人や途中で説明をした人の責任はよほどでない限り問われません。
ちゃんと確認しなかったアナタが悪いと言われるからな…。
とにかく最終的に自分に割り振られた仕事なので、説明が下手でも調べてやらなきゃ。
そんな生真面目さが、「まる投げ先生」をつくり、業務改善の機会を奪っているのです。
【おりてきた仕事A】
教育委員会から通達がきました。
すべてではありませんが、教育委員会から仕事が振られてくる仕事は
・仕事の目的
・仕事の内容
・仕事の手順(Aパターンの人用)
・仕事の手順(Bパターンの人用)
・仕事に関する留意点
・仕事について、よくあるQ&A
このような情報が網羅された、スキのない分かる仕事をしてもらうために多くの情報が網羅された、丁寧な指示書が飛んできます。
【あなたなら、どうする?】
仕事Aを該当の教員にやってもらうことが、あなたの仕事です。
さぁ、どうしたらいいでしょうか?ちょっと選んでください。
①できなければ仕事が進められなくて、困るのはあなただと、指示書をメールでコピペして、該当者に送信して終わり。
②指示書全体をざっと読んで、該当の教員がゼロから始められるガイドラインをつくって渡す。
これを読んだ方は、①と②のどちらを選ぶでしょうか?
実は、ちなみに説明する役割は、どちらも果たしているといえます。何をするかという情報は渡しているし、Q&Aもあるから読めばエラーを起こしたときに対応できるようにしているからです。
では、①と②の違いは何でしょうか?
おそらく、①と②の違いは初心者マインドが分かるか、ユーザー目線に立ってガイドしたか、だと思います。最近、私も①のパターンで仕事がきたことがあるのですが、何をすればいいのか探すのに苦労しました。また、把握した情報だけで十分なのか不安にもなりましたし、仕事をすすめるなかで問い合わせ事項があったので手間もかかりました。
【組織的に仕事をしていると考えた時】
①と②について、組織的な仕事をする、と考えた場合、少し見方が変わります。
①を選択:該当者が個々に教育委員会からの通達を読み、情報をまとめながら為すべき仕事を遂行する。
②を選択:該当者が個々にガイドラインを見ながら仕事を遂行する。
どちらが、その仕事に費やす合計時間(総合計)が長いといえるでしょうか。 それは、明らかに①です。
「読み込む時間×人数分」だけ組織の労働時間をロスさせています。 また、情報の捉え方に個人差が生じる可能性もあるので、ミスが起こるリスクがあがります。
逆に②だと時短だけでなく、お互いに協力しながら仕事を終えることができたと達成感が得られます。
組織的に、効率よく、時短で仕事を終えるには、仕事を振る側の初心者マインドとユーザー目線がとても重要です。
http://magomago1.org/sometimesspecialevevthappens202004/
前回は、「91)特別支援学校では、卒業式や修了式の後に何かが起こる」でした。
http://magomago1.org/changingthewayinthespecialeducationschool202004/
次は、「93)「特別支援学校を変える」 職員会議で専門的な先生が超前向きな提案を始めたら」です。