担任の先生より

132)特別支援学校でのダイエットの取り組み

こんにちは、雑賀孫市です。

今日は、学校にいる「体重がちょっと気になる子」のことについて書いてみます。

障害をもつ子供の肥満について、作田らは「知的障がいのある幼児の食生活と肥満」の中で次のようなことを書いています。

・「主食」、「主菜」、「副菜」が揃った食事が摂れていない割合が、一般児よりも有意に高い。
 (特定の食べ物へのこだわりや偏食、過食といった食生活の問題)

・男児に肥満傾向が見られ、女児と比較して食事に問題がある。

・食事中にテレビを見ていると回答した保護者の割合が有意に高い。

【昔、学校で出会った児童】

肢体不自由の特別支援学校で出会った男の子は、もともと大柄ではありましたが、
体重は小学部5年生のとき、70キロ台でした。

彼はそこから中学部3年生まで、毎年10キロずつ成長していきました。

歩行は不安定なところがあるので、車椅子を使って通学していました。
スクールバスのリフトの左右の幅が、ギリギリ…。

保護者曰く、「あと2センチくらいは大丈夫かしらねー。」

ちょっと、でてきた?

【なぜ、そんなに増えたのか】

偏食は特記するまでもなかったですが、食習慣に問題がありました。

学校ではガマンできていましたが、下校して、家につくまでに、マ〇ドナル〇のハッピーセッ〇を毎日食べて帰っていたそうで、夕飯も普通に食べていたそうです。

食べさせないと、暴れたそうです。

また、興奮すると血圧があがるので、心臓に負担をかけないよう運動するという難しい課題もありました。

視覚障害も若干あったので、視覚以外の感覚のニーズが高かったかもしれません。

【男子に多い肥満傾向をどうするか】

アプローチの仕方は児童生徒によって違う、といえばそれまでです。

が、今回のケースについて言えば

①暴れたら食べられる、という誤学習を消す。⇒ご機嫌をとらない、放っておく。

②時間を決め、〇〇の合図がないと食べないといったルールを決める。

③心臓に負担をかけず、日常的に取り組める運動処方

④ゆっくり、時間をかけて食べる。

⑤カロリーが低いものを多めに食べる。

⑥炭水化物を減らす。

これらによって、体重の増加を少なくすることが必要だったのではと思います。

高等部を卒業して、20歳をこえているはずです。
元気で過ごしていればいいのですが…。

http://magomago1.org/whenonlinemeeting202005/
前回のブログでは、「131)オンライン学年会議やってみた」について御紹介しました。

http://magomago1.org/learnaboutalifefromprofessorsyujiwada202005/
次は、「133)現職教員でニヒリズムに染まった私が大学院で学んだこと」です。これも思い出話ですので、お気軽に。