学校の文化 OT・PT・ST

138)作業療法士から特別支援学校の教員になり、何を意識的に積み上げてきたか

こんにちは、雑賀孫市です。

今日は、特別支援学校の教員になった作業療法士(私)何を意識的に積み上げてきたか、思い出しながら書いてみます。

【これまでの1●年を振り返ってみて】
外から見ていると、大人と子供(対象者)の構図は同じで、評価と治療を地道にやれば、なんとかなると思っていましたが、それは一部合っていて、多くは違っていたんだと思います。

何を思い、どう感じ、どう動いていくかは個人の価値観や、置かれた位置や役割によって分化していくと思います。

【取り組んだこと】
①脳性麻痺、発作、学校にある福祉機器について学ぶ
肢体不自由の特別支援学校に配属されたのですが、これまで小児分野は実習も含めて経験がなかったので、「今どうするか?」がテーマとなり、見ている子供の疾患や指導方法、病歴の理解などが主になりました。指導というアウトプットをどうするか、解剖学や運動学、福祉機器などの知識とどうリンクさせるか、などに追われました。小児分野を経験していれば、このあたりのストレスは少なくなるかもしれません。

基礎やります

②学校という組織について知る
組織運営と、学校文化(職員室文化)に違和感が多く、教育学専攻(大学院)に行き、組織理解と自分の方向性を求めました。ここで医療と教育の違いが確認でき、割り切ることができた半面、その違いが言語化されたことで、更に文化の違いに苦しむことになります。

色々考えます

③学級経営について知る
担任になり、各学級を運営することで、機能面でなく生活面のニードを掘り起こせるようになりたいと考えました。小学校、中学校、高等学校の基礎免許(教員免許)を取得していたことが活きました。

④自閉症など知的障害部門の児童生徒理解に向けて学ぶ
知的障害部門で担当した生徒は自閉症だったこともあり、なんとなく分かるでなく、理解して対応できるようにと医療機関の講座を受けにいきました。

⑤職種間の連携について考える
大学院で作業療法と教育の連携について論文を書きましたが、他の職種とどう効果的な連携が図れるか考えるようになり、いろいろな仕事に興味をもつようになりました。

いろんな価値

⑥介護職(医療的ケア)の専門性の向上
肢体不自由部門に戻ることになったこと、医療的ケアを実施する可能性がでてきたため、介護福祉士実務者研修を受けました。

⑦教員というキャリアについて考える
リハビリテーション技士:人材の飽和が懸念されることから、職域の拡大などが必要。

学校:専門性の向上や多職種との連携を考えたとき、リハ等の人材が中にいたら効果的ではないか。

リハビリテーション技士と特別支援学校の雇用や課題などについて調べ始める。
ブログとSNSを活用し始める。

【今後の課題】
リハビリテーション技士の就職先として、特別支援学校があることが十分に認知されていない。

特別支援学校の文化について知る人材を育てることも必要かもしれません。
臨床実習や見学実習などを通して「学校生活のなかで子供を支援すること」について学べる場が必要だと思っています。

http://magomago1.org/importantexercisesforateacher202005/
前回は、「137)特別支援学校の教員になって、筋トレの重要性を再確認しました」でした。

http://magomago1.org/japaneseschoolsportsclub202005/
次回は、「139)学校にある部活動とは何か」、調べてみたことについて書いてみます。