学校の文化 担任の先生より

146)特別支援学校での指導の引継ぎについて書いてみます。

こんにちは、雑賀孫市です。
今日は特別支援学校の担任の先生(前年度と次年度)の引継ぎについて書いてみます。

先生がかわるにつれて、いろんな出会いがあります。
先生ごとに個性が違い、教育観の違いがあります。

それでも個別の支援計画があるから、一貫性や系統性のある指導ができると言われています。

しかし、実際はムラが結構あり、それにはいろいろな理由が考えられます。

こうですよー

【先生をとりまく環境からくるもの】
・異動が多い(伝言ゲームのように、リレーが多いと情報がうすくなる)
・個人情報の管理が厳重になった(鍵つきの情報を繰り返し確認できるか、紛失もしたくない)
・先生同士の専門性を尊重し、批判しない同僚性
(聞いてしまうと従わざるをえない雰囲気になるので、あえて聞かないことも)
・小学部から中学部など、進学に伴い指導目標の捉え方がすべて変わることがある。
・保護者の干渉が多い、または保護者の意見に教員が引きずられすぎて、学校としてどう指導するか決められていない。
・個別の指導計画で記載される文字数を守ることや、表現の適切さを重視するあまり、前年度の実態が見える内容になっていない。
・引継ぎ書類の所在が人によってまちまちで、継承されないことが多い。(紙、データ、保存場所)
・担任だけでなく、いろいろな部署それぞれが子どもの情報を保存しており、1つのカルテのようなものにまとまっていない。(まとめ⇔取り出しを繰り返すと紛失しやすくなる)

いろんな情報、ありますよー

【前年度の先生の課題】
・指導方法やエピソードの引継ぎになり、何を大事に、何に留意して指導したか不明なことが多い。
・子どもの実態や指導内容が言語化できない。
・文字や写真だけだと伝わらないことが多い。
・行ってきたことが、その子にとって最も適切だったという、思い込み。

【次年度の先生の課題】
・聞いただけ、資料を見ただけでは分からない。
・次年度の先生なりの指導観、子どもの見立て、個性があるので同じことができる訳でない。
・引継ぎのなかで起こる誤解や曲解の可能性
・年度が変わると、指導体制(人員構成)が変わるので、前年度と同じことができないことがある。
・引継ぎを鵜呑みにせず、検証する必要がある(実態を経験的に把握する)。
・前年度の担任が異動(他校へ)し、担任していなかったけれども同じ学年だったということで、急遽新しい先生に引継ぎをする場合がある。(一緒にいたから実態が詳しく分かっているとは限らない)
・年度がわりは多忙で、子どもの実態把握に時間と労力を十分に割けない。

あれも、これも

【何を引き継ぐか】
健康や安全に関する危険性とその対応(理由と手だてをセットにする)
・指導目標(テーマ)と、それをとりあげた理由が言える
・登下校時の配慮や確認事項
・学校生活を順を追って説明(支援方法と理由、ここまで試してやってみた、何が伸びた)
・使用した教材について
・学級やグループの中での役割
・保護者やかかりつけ医療機関などの情報

【引き継ぐために必要な能力】
・指導の根拠を説明するには、ICFで言うところの「心身の機能・構造」を言語化することが不可欠。
・指導の経緯と、大人になるまでにどうなるか、およその見通しがもてること
・今、どのようなことが必要だと思っているか、考えを述べられること
・情報を集めて、整理することができる
・引き継ぐ子どもだけでなく、所属していた学級などの環境面も含めて引き継げること
何を大事にして、何を諦めるか判断できること
・次にかかわる先生の立場や経験などを加味して引継ぎができること

【新しい担任の先生の困り感】
引継ぎや、実態把握も含めて、担任の先生が上記のどのあたりで困っているか分かると、俄然エンジンをかけて進めるようになることがあります。
担任の先生がうまく情報をまとめ、咀嚼できるようにサポートしてくれたらうれしいです。

http://magomago1.org/whatisteachersskillandduty202005/
前回では「145)教育公務員は何を目指せばいいのか ~会社は顧客を創造することが目的~」について書きました。

http://magomago1.org/whatisthesocialneedswhatscoolcantry202005/
次回は、「147)特別支援学校におけるマーケティングとイノベーションについて考える」について書いてみます。

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