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293)特別支援学校で、長年同じポジションに君臨する方法

特別支援学校の人事について、以前にも書いたことがありますが、同じ人が同じポジションで仕事をしていると、確実さと熟達度が増すので、その仕事を任せやすくなります。

本来、学校は適切に組織が流れていくことを念頭に人事を行うため、専売特許を校内で獲得すれば、安定して同じポジションに君臨することができる場合があります。

【かつてあった民間企業での派遣社員依存】
現在では、派遣法が見直されたので、このようなことはないと思いますが、1人に依存するリスクについては民間企業で前例がいくらでもあります。

10年以上同じ派遣社員の方が誰もやりたがらないポジションに据えられ、変わることなく仕事をしていたとします。

正社員は人事異動があることと、完全にその仕事についてお任せモードになっていたために、その派遣社員と同等のスキルに達することがなく、依存度が増していきました。そうなると、派遣社員がお休みをとったときにトラブルが起こったり、他部門との折衝があったときにどう対処したら分からないという事態が容易に起こるようになりました。
そうして、派遣社員がいなくなったとき、その会社はどうするか…。

その場所、任せてたから分かんない.

【チームバランスがとれる上司か、ここで問われる】
学校の管理職は3年ほどで異動していきます。
教頭は校長になりたいし、校長は大過なく最後までいければ安泰です。

5年後の組織(チーム)のことを考えられるかどうかは、管理職の力量や責任感などに委ねられます。

・事なかれ重視の場合:特定の人に特定のポジションを与え続けると、その仕事はその人しか分からない状態が自然と発生します。また、動かない部署があると、それ以外のところでシャッフルが起こるので、逆に腰をすえて育つはずの人材が育たないことが起こる可能性が起こってきます。

それでも異動はいつかやってきます。後継者はこれまでの資料や運営実績を一から洗い直し、組織が停滞しないよう営みが継続されるか、新しい組織づくりのため過剰な負担をしょい込むことになります。

・組織の5年後が考えられる場合:チームリーダーは3年ほどの単位で少しずつずらしていきます。熟達した人には後継者になるであろう人材を脇にかため、誰かが欠けても機能し、誰かが異動してしまっても破綻しないチームづくりが行われます。経験が浅い人員には継続した指導と複数年の経験を通して中堅的なポジションに立てるようOJTを機能させます。

【自己顕示欲が高い人が君臨した場合】
新しい部署に行くと、誰であれ、それまでいたメンバーに仕事のことを聞きながら、あくまでチームとして機能することが求められます。しかし、同じポジションで君臨できれば、誰に媚びることなく、自分で計画し、思った計画が実施されるよう人を使う権利が与えられます。

更に、管理職に部署を代表して質問や相談、提案し、行動して見せれば、管理職もこの人は頼りになるし、よく現場をみて改善を図っているから大丈夫だとアピールできます。

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【改革の旗を立てることは難しい】
チームリーダーになった教員の言動や行動が目に余っても、組織的にまわっているなら、それに異を唱えることは「混乱を生じさせること」として、学校では敬遠される傾向があります。

「どうせお互いに何年かすれば異動するんだから。」これが改善や改革を阻害し、問題を放置する原因の1つになります。

なので、ぱっと入った人が問題を指摘したりすると、あらぬ誹謗中傷が管理職に報告されたり、他の仕事の場面で締め出しを食わされるなどの嫌がらせが行われることがあります。

ヒソヒソ…

これに対する方法として、いくつかありますが

「現状の見えない課題を口頭で、組織のためにと報告する」
「原理原則を意識して、スキのない論陣をはって管理職に報告する」
など、トップダウンで構造改革を示唆し、切り崩しを徐々に求めていくしかありません。

それもリスクと伴うと思うなら、管理職か、チームリーダーが交代するまで待つか、自らがよどんだ場から逃避するしかないと思います。

https://magomago1.org/292schoolteachingpracticeisjustlikeinternship202011/
前回は、「292)教育実習はインターンシップ的なものとして成立するか」でした。教育実習は職業選択の参考になるかどうか、です。

https://magomago1.org/294theanswerisinthehumancommunication202011/
次回は、「294)通所リハビリの利用者さんが求めていること」です。「してあげたいこと」と「してほしいこと」が一致するにはどうしたら…と時々考えます。