医師・介護・看護 担任の先生より 未分類

449)特別支援学校 血圧をみる

血圧というと、血圧計を巻いて、スイッチを入れたら、むい~んと締まって数値がでるものが一般的になりました。私が病院にいた頃は、マンシェットを上腕に巻いて、聴診器を耳にあて、トックントックン聞こえてくる音に耳をすませたものです。

よく使っていたのが、脊髄損傷になられた方、心疾患の方でした。

脊損の方は座っているだけで血圧が下がって、意識を失うこともあるので、ホイホイと座らずに、上体の角度に注意して「今日は何度まで起こせるかな」とピリピリしていました。顔色、声の大きさ、呼吸状態、目が開いているか、返事が出るまでの時間、それらが観察の観点でした。

【触れるか】
トックン、トックンと心臓が動いても、勢いがなければ血液は運ばれません。
心臓は動いているか、それを確かめるには拍動の有無を確かめなければなりません。

非常時、血圧計はありますか?
装着する時間やマンパワーはありますか?

便利なのは、指で測ることです。
血圧は数値ででるのに、感覚で分かるのかと思いますが、目安を知っていれば使えるかもしれません。

手首(橈骨動脈)…触れれば血圧70はある
首(のどちんこの両サイドの総頚動脈)…触れれば血圧50はある

意識障害がでたとき、顔色、呼吸の有無、血圧(目安)、脈拍(数える)、応答の有無、出血の有無、これらを冷静に養護教諭や看護師、救急隊などに伝えることが必要です。

そうして、ヘルプがくるまで経過観察をするように努めます。

【慣れは必要】
パルスオキシメーター、血圧計、体温計、いろいろ便利なものがでて、時間をかけずに健康観察ができるようになりました。しかし、道具がないときどうするか、正確さを求めるならどうするか。やはり人間の手の感覚やアナログな機器が大事だと思います。便利な機械を使いつつ、アナログなものを研ぎ澄ましてみませんか?


https://magomago1.org/448importanceofcheckthedirectiononyourownfinger202107/
前回は「448)特別支援学校 指さし確認は大事」でした。