学校の文化

47)特別支援学校での定時排せつ

こんにちは、雑賀孫市です。
今日は、特別支援学校での定時排せつについて書いてみます。

【定時排せつ】
女子のことはよく分かりませんが、 よく行われているのが、「定時排せつ」です。 登校したらトイレ 授業が終わったらトイレ 下校前にトイレ この時間になったら、トイレに行こうね、というものです。 支援する教員が一緒に動けるタイミングとして、授業の合間に誘導することが多いです。
そもそも、なぜ定時排せつしているかというと 排せつをしたい意思表示が分からない、時間を決めて確認しないとおむつから尿がもれる、 排せつはトイレで行うものだと覚えるため、などが理由になります。

いつごろ、しようかな(してるやん)

【パンツか、おむつか】
よく、尿失禁がなくなったし、定時排せつで成功するから パンツに進めましょう、という話がでます。
実は、特別支援学校では学年があがるにつれて、「できることが増えた」、「できるようになった」 と言い続けなければならない雰囲気があります。
なので、言い出したのはいいけれど、「やっぱり難しかったです。」と後戻りしにくいです。

それでも、一度やってみないと示しがつかないようなときは、
・なぜ、パンツに変更するのか。
・定時排せつも含めて、トイレを意識して生活できそうか。
・トイレに行く時間まで自制できるか
・排せつはトイレで行うものだと学習できているか
・お試し期間はどれくらいか(1週間位が多い)

このへんが確認できればいいかな、と思います。

もし、漏れたら衣服の着替え、床の清掃を教員がすることになります。
消毒もしますが、滑りやすいので、生徒が踏み込まないように 安全を確保する必要があります。

気にすることはいろいろありますが、特に留意したいのが
尿の失敗を片づけることを始めると、学級の生徒を見守れない空白の時間がでる。
片付けをしている間、学習がストップする。
失敗すると、大人が騒ぐから面白い、と誤学習につながる可能性がある。
だと思います。

【定時排せつを利用した時間の節約】
一斉にトイレに行くと、行列ができ、待つ時間がでてきます。 トイレの空間待ちをして、戻ってきたらバタバタと授業準備、 これらが、効率が悪く、時間が守れない学級ができあがる原因の一つになります。

特に、肢体不自由の特別支援学校だとでしたら、衣服の着脱の支援等で時間がかかります。 車椅子のとりまわしなどで、教員は安全確保や行動の手順を指導する必要がでてきます。

なので、もし安全性と効率性を求めるのならば、 全員トイレに行くのではなく、待てる生徒には待ってもらいます。 次の授業で必要なものが分かる先生が、その生徒と一緒に次の授業の準備を8割がた済ませ、 先にトイレに行ったグループが戻ってきたら、入れ替わりでトイレに行く、というのはどうでしょうか。

以前、実際にやってみましたが、チームとしてどう連携して、機能的に動くか 考えるきっかけになりました。

https://magomago1.org/childrenspossibilitynolimit/
前回のブログは、「46)「子どもの可能性は無限」か。限界とほど良さを認めよう。」でした。

https://magomago1.org/changeofclothesinthespecialeducationschool202002/
次のブログは、「48)特別支援学校での着替え指導」になります。