学校の文化 担任の先生より

230)特別支援学校の卒業アルバム作成過程(例)

こんにちは、雑賀孫市です。
今日は特別支援学校における卒業アルバムをどのように準備するか、について書いていきます。

【卒業アルバム】
卒業アルバム、受け取った時、次の学校(または職場)に行った直後などはノスタルジックになって眺めるものだと思います。

しかし、今ではすっかり棚か箱の中ではないでしょうか。

昨今、個人情報の取り扱いについてナーバスになっているのであり得ませんが、昔は教職員、生徒一覧の中に住所と電話番号がついていたものです。

「卒業しても、また集まろう」
同窓会のためにも必要だったのではないでしょうか。
しかし、今では人の流れが激しくて、地元にとどまる発起人の不在、住所が変わり過ぎて所在がつかめない、そんな状態だと思います。

思い出のシンボル

【写真撮影】
通常学校(例)では写真を取り扱う専門の業者さんがいて、翌年の行事のたびに登場して写真をとりまくっていきます。
それを分類して保存して、最後の卒業アルバムに投入するということになります。
専門の業者さんが作成するので、仕上がりはキレイです。

ところが、専門の業者さんにも弱点があって、受注して、赴いて撮影するのは1~2名であるが故に、とりこぼす児童生徒が必ずあらわれます。特別支援学校では、教員かもしれません、保護者かもしれませんが、それを嫌う風潮があります。
なので、行事などの写真撮影は写真撮影係が設定され、行事運営に必要な体制が維持できなければ応援教員や介護等体験の学生さんも総動員で撮影します。

こんな写真は選ばれやすい

【撮った写真はどうするか】

撮った写真は、種目ごと、学部ごと、学年ごとなどに分類してデータ保存されます(例)。
それを学校だより担当や、学年通信、グループ通信の係が抜き出して記事にのせていきます。

卒業アルバムに向けては、これも例ですが、まず学年全体と個人ファイルが年度ごとにつくられ、学年全体ファイルには行事などで撮った全体写真、学年のクラス写真などが格納されます。

個人ファイルには、学年ごとに過剰な枚数が格納されると卒業学年が精選するのに大変な労力を要するので、行事を含めてバランスよく8枚まで!などと学年会で枚数を決めたりしています。

情報の整理整頓

【卒業学年】
卒業学年は毎年の個別写真を撮影しつつ、必要な枚数が全学年を通して格納されているかチェックします。ボリューム不足だと、授業風景なども含めて意識的に枚数を確保することになるのです。

あまりに学年最後の姿を追いかけ過ぎると、アルバムの準備に支障がでますので、いつの行事で写真撮影を打ち止めとするか、学年会議などで話し合われます。

【製作】
ページごとにどんな写真を、どんな順番で並べるかは、アルバム担当が行います。
学年全体写真は学級全員の共通写真として並べ、その後に個人写真を並べます。

中学1年生の頃から中学3年まで、体つきも変わりますし、カメラのほうを向かずにバラバラだった集団が、前を向いて写真におさまるようになってくる、などの変化は楽しいものと思いますが、それをやると時間がどんどん過ぎるので、私はできるだけ気にせずに作業をすすめるようにしています。

ページの構成ができあがると、それを学校の印刷機にかけるか、地域の写真屋さんに現像してもらうか確認します。学校の印刷機を使うと、かすれてきたらやり直し、印刷している間は他の先生の印刷作業が滞ります。なので、印刷屋さんに依頼する形ですすめたいです。

【留意点】
個人情報に配慮するため、全体写真の中に「うちの子は学内だけのものであっても写真や名前を出さないで」という児童生徒がいると、その子が含まれる写真は削除することになります。
他の写真と重ねて不自然にならないよう配慮することもあります。

学校によっては、顔が少し欠けて映っているものはダメ、ということもあるので、それもチェックしています。

これらの仕事は日々の指導とはほとんど関係なく行われ、学年の振り返りの会などで披露したり、作品をアルバムの表紙につけたりして完成に向かいます。

個人ごと、混じらないよう…。

【最後に】
アルバムの作成は、ほとんど教員のサービス残業で成り立っています。
授業などで使えば教育効果はあるとしても、費用対効果は極めて低く、単刀直入に言うとマイナスです。
そのため、卒業アルバムを縮小または廃止しようとする動きもみられるようになってきました。

卒業アルバムに価値がないとは言いません。
ただ、それ以上に教員をとりまく仕事や個人情報保護などを含めた環境が大きく変わった、と思っています。


https://magomago1.org/229iskeepingtheplacesafetyeasy202010/
前回は、「229)介護業界の「みまもり」と、特別支援学校の「教室待機」に必要な能力が似ている点について」について書きました。教育と介護、業界は違っても、求められる能力に似ているところがあるという気づきです。

https://magomago1.org/231researchingsafetylunch202010/
次回は、「231)特別支援学校 校外学習に向けて、アレルギーを確認しに行ったときのエピソード」です。これも外からは見えない教員の仕事の1つです。

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