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275)昔の理学療法・作業療法の臨床実習エピソード

学校ともかかわりをもつようになりましたが、普段病院などのリハビリテーション科で働いている理学療法士や作業療法士は、養成校で臨床実習をクリアし、卒業し、国家試験に合格しています。

【最近の出来事】
少し前、その臨床実習の厳しさに耐えかねたのか、学生さんが自殺しました。
厚生労働省が実習の実態を調査し、実習そのもののあり方を改善するよう求めてきました

そのため、理学療法士や作業療法士の協会は臨床実習の指導をするには、定められた研修を受けることが必要でとなり、この研修から新しい実習のあり方について学んでいます。
この実習指導者養成研修はなぜか人気(?)で、なかなか申し込んでも入れません。

【昔の実習エピソード】
・バイザー(実習指導者)が学生さんに質問を出し、答えたら、(なぜ?なぜ?)ととことん深堀りして聞き続ける。良く言えば根拠を明確にする、悪く言えば追い詰めるパワハラ。

・自分の仕事に埋没して、実習生がコンタクトをとらねばならないのを知りつつ無視する。

・フィードバックということで長時間職場に残してケースについて話をする。良く言えば患者理解を深める、悪く言えば軟禁に近く、心身を疲弊させる。

・一晩かけてもやりきれないような課題を出す。(英字の本を一冊読んでレポートを書いてこい、等)

・課題に追われて睡眠時間がとれないのを知っていて、何時間寝た?3時間?私のときはもっと厳しかったわよ。⇒寝ないで取り組んだことが美談。

・朝、リハビリテーション科のスタッフ全員にコーヒーを淹れさせる。

・日々精神的に追い詰められて声が出なくなった。

・昔はワープロ機能なんかなくて、全部手書きだったし、間違えたら書き直すのが大変だったわ。(あなたたちは、まだマシよ)

・書いてきたレポートをろくに見ず、何が問題かも伝えずに、「ダメ、書き直し」。

・バイザー(男性)が学生さん(女性)にいいよってきた。嫌でも立場があるので断れない。

【リハビリ業界の人間関係】
医療業界は経験年数と職種で序列が決まります。
世間一般の年長者をたてる儒教的なものは極めて少なく、給料も立場もそれが反映されます。

実習で不合格になるとほぼ留年が決定するので、学生は始まる前から強いプレッシャーを感じており、バイザーの存在は絶対でした。

そんな状況が指導者を不遜な人に変えてしまい、実習とはそんなものだという雰囲気が伝統のように伝わっていったのだと思います。

それに耐えられる人しか、リハビリテーション技士になれないのでしょうか…?

【現状を客観的にみる】
障害を持つ人の生活をよりよくする、人の想いに寄り添うはずのリハビリテーション技士のはずなのに、自殺者がでるまで、厚生労働省に指導されるまで変えられなかったのか、自浄作用は働かなかったのでしょうか。

「だって、これはこういうものだから」と嫌悪こそすれ、見直さなかったのは私も同じでした。
とても反省しています。

だからといって伝統や古いものをハナから否定的に見るということではありません。
「それが持つ意味や価値」、「それによってうまれる効果や成果」、そういったものを客観的な視点で見直すことを怠ってはいけないなぁと思うのですが、そう思いませんか?

https://magomago1.org/274whydoyoudopracticeinthespecialeducationschool202011/
前回は、「274)なんで、特別支援学校で作業療法士の臨床実習やるの?」でした。

https://magomago1.org/1813volumeofspecialeducationschool202011/
次回は「276)特別支援学校にまつわる、いろいろな数について紹介します(令和元年度分)」です。

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