教員として公立学校で仕事をしていますが、作業療法士の免許は消滅していません。
教員でなくなったらどうする?
定年後はどうする?
なんてことを考えたとき、選べる自分の将来のために腐らないように可能性を残そういうのが持論です。
何年か前に、臨床実習指導者の研修も受け、現場で利用者さんと向き合うことも、後進をサポートすることもできるようにと準備しています。
【実習の依頼がキタ】
以前から、細々とですがお付き合いをさせて頂いている作業療法を教えている先生から実習の依頼がきました。病院にいた頃は、患者さんを治療することと、学生指導は比較的当たり前のように引き受ける傾向にあったので違和感なかったのですが、学校となると、話が全然違うのです。
まず、話がきたら、指導するのは自分だし、手間や時間をかけるのは自分だからいいじゃんかーという訳にはいきません。自分の立場は公共のもので、勤務時間は校務、仕事は組織的、ですからタスクを背負うことも勝手にはできないのです。
正規ルートは以下の通りです。
①指導者になる個人から、実習生の管理や受け入れを行っている校務分掌に話を投げる。
②校務分掌内で手続き上問題ないか、手続きが間に合うか、現場に受け入れても機能する状態か確認する。
③校務分掌から管理職などに話をまとめて打診
④検討した結果が校務分掌にくる。
⑤校務分掌から、個人に返信がくる。
NOなら養成校に連絡し、YESなら個人が実習校と学校の窓口として実習指導者会議に出席したり、校内の調整に走ることになります。
即答コースは、個人が「相談」という形で管理職に話をまわし、回答を得るというものです。実習の意義や目的などが直接伝えられるのがメリットだと思いますが、「仕事をする奴」というラベリングがされたら、その後にしんどい仕事を振るならアイツ、みたいになる可能性があるので、そのへんの判断は難しいところです。この形で実習が決まると、職務命令的に話が上から下に降ってきます。そのため、個人が実習実現に向けてあれこれ奔走することは減るので、事務手続き的には負担軽減になるかもしれません。
【受けるか受けないか】
結論から言うと、実習はできるなら受けるべき、と思います。
学校は他職種との連携を重視していると言う割に、枠組みや運営の仕方が世間的に分からないことが多すぎると思っていて、それをオープンにしないと環境に応じた他職種の支援は受けられないだろう、と考えているからです。
リハ技士も多職種の専門性や、それぞれがいる環境をもっと知るべきです。訓練室の環境で、訓練室の中で使われる練習(訓練)方法が継承され、それ以外のことがしにくい状況に置かれていることが多いと感じます。多くの人の生活支援につながるリハビリテーションとは何か、環境にもまれることで、気づくことが増えるのではと期待しています。
前年度は、コロナウィルス対策もあってお断りすることになりましたが、学校とはどんな場所か、教職員は何か、支援の形はどんなか、人を育てるとはどういうところか、管理職の判断基準は多様です。石を投げてみて、結果を待ちたいと思います。