全国または都道府県で行われている作業療法士の学会に参加してきました。
普段、学校教育の枠内で生活しているので、知識のアップデートが図りにくいと思っています。そのため、ネットなどで情報を仕入れることがあるのですが、どうしても額面だけで実用レベルに到達しないことが多いです。
よく分からないので自分の都合のいいように解釈する、今必要ないからとスルーする、ということになりがちです。そのため、対面やオンラインにかかわらず、対話のなかで物事を知る機会は貴重だと思います。
【情報をアップデートする必要性について】
自分がしている仕事は妥当なのか再考する
良いと思っていたことが、実はよくないことといった歯止めの情報収集
良いものが忘れ去られているかもしれない
時代に取り残されているのではないかという懸念
業界の傾向を知る
など
そうして、個人的に感じているのは、今いる業界や職場を去った後、どうするかによって、時代遅れのままの自分では通用しないかもしれない。新しい環境に身を置いたとき、スムーズに適応できるような準備をしたほうがいいのでは、ということです。
作業はすべての人にかかわること、それを支援するのが作業療法士だと言われますが、それは作業療法士自身、教員自身にもあてはまることです。対象者のために、所属する集団のために、インプットしたものをアウトプットすると意識しがちですが、得たものを自分のために使うのも大事、と思います。
【知見】
学会では、様々な発表が行われ、それを聞いたなかで感じたことは、作業療法士の仕事も少しずつ更新されてきている、業種が違っても同じ価値付けがされている、同じ対人の仕事だけれど捉え方が違うといったことを感じました。
「違い」⇒基準にのっとって比較すること、合わない、摩擦が起こることによって明らかになると思います。
その違いをどうするか、考えられる時代になっていると思うので、同じところにとどまらず、個々の多様さを混ぜ合わせることで新しい仕事、人材、価値観がうまれることを期待しています。
少し前、いかに自分の属する職場や職種、行っている仕事が有益か証明するために、質を高め、とにかく掘り下げて科学しようとする風潮が強かったと感じました。そんな様子を見ながら、これを続けていると、いつかガラパゴスか誰とも交われないもぐらみたいになるかもしれない、という危機感を感じていました。
あれから何年も経ちました。ほっとしたことは、学会で出されたいろいろな発表を見て、人と生活をみる専門性は損なわれていないと感じられたことです。