学校の外を歩く活動をしました。
知的障害の学部ですが、外歩きにはいろいろな目標設定ができます。
【目標設定】
外歩きを何のためにするのかについて、子どもへの指導だけでなく、教員のためというのもあります。
毎日いくつもある授業の一つひとつについて、この子はこれをする、この子はこれをする、と逐一、きめ細やかに評価するポイントを決めてしまうと、余裕がなく、無理矢理やらせることが増えるので、1人1日1つのテーマが実行できれば良し、それ以上できたらよし、みたいに考えるようにしています。外歩きについて、下記のようなことを考えています。
体力をつける
歩行能力を評価する
集団の流れに合わせることができるか
周囲の環境の変化に合わせて、転倒せずに移動できるか
注意力をみる
初めての場所への適応
ガマン強さ
交通ルールを学び、それについて、どれくらい守れるか
季節の移り変わりを知る・感じる
地域にあるものを知る、よく見て気づく
などです。
【後半疲れてきた】
外歩きは、始めの挨拶(コース説明やお約束などを含む)、歩く時間、休憩する時間(水分摂取、自然観察、トイレ)、終わりの時間(振り返りや、その後の動き方の確認などを含む)によって構成されます。
途中休憩のあと、「疲れました」と言うように、道中座り込んでしまうことがあります。
集団の列の中で座り込むと、そこにぽっかりと穴が空き、ぽつんと取り残されてしまいます。そんなとき、子どもは何を思うのでしょうか。
疲れたから座ります
待ってくれるかな
先生が助けてくれるでしょ
怒られる(かまってくれる)ので楽しい
みんな行ってしまったら、どうなるんだろう?
帰属意識や社会性によって、取り残されないように、残念がられないようにと頑張ります。
自立心があれば、自分の力でやりとげようと思うでしょう。
置いていかれたらどうする、怒られるかな、助けてくれるかな、予測する力があったら、見通す力があったら、もう少し違った態度や行動が見られるかもしれません。
子どもに体力が残っているか、何を考えているか、どうすることが指導として妥当か、それは、普段の様子と、その理由を考えている先生なら、それなりに説得力のある答えを出して、対応すると思います。
今回は、すぐに助け上げることなく、言葉で促し、離れて様子をみて、最後は座りこんでしまったことを容認せず、淡々とした態度で介助して歩かせ、学校に戻りました。