担任の先生より

1025)特別支援学校 文化祭 観客席から担任した生徒を見ました

文化祭の季節です。

文化祭では、よく舞台発表が行われますが、何年か同じ学校で働いていると、以前担任した児童生徒を客観的にみる機会を得ることができます。

だいたい、同じ学級担任を継続していいのは3年まで、それ以上は子どもの成長だけでなく、担任した教員自身、組織的にもよくないと考えています。

同じやり方が固定化しすぎる、違う人と歩む機会を減らしてしまう、マンネリ、その先生しかできないと思われてしまう、などが理由です。

舞台を見ながら、どんな状態であっても、とにかく強く生きていってもらいたいと思うのです。

【観客席から舞台を見上げて①】
ある生徒は、友だちと二人で棒をもって走り、並んで立ってタンバリンをならしていました。

そんな風景はよくあることなので、普段かかわりのない人から見たら、特別支援学校で見られる普通のことだと感じるでしょう。しかし、4年前に同じ学習グループを指導していた私からは大きく成長したと感じられました。

自分のペースでないと他害をする
個別に対話しながらでないと、集団の中で過ごせない
多動傾向があり、その場でとどまることが苦手

そんな子が、個別に教員がつき続けていなくても、集団の中で過ごせているのです。私たちも、このまま中学部にあげることは不本意なので、なんとか集団生活に馴染める素地をつくって卒業させようと知恵を出し合いましたが、その後も根気強く指導されたのでしょう。

自分が担当しなくなって、誰が、どのような指導をしてきたか理解できていないのですが、何を目指し、どのようにかかわるかといった指導が引き継がれたのではないかと思いました。

【観客席から舞台を見上げて②】
すっかり太ってしまっていました。

家では「美味しそうに食べるから、ついあげてしまうの」とグルメな生活をしていたようですが、子どもから大人の体つきに変わっていく間も、改善されなかったのでしょう。

表情が若干乏しいようでしたが、体が重くなって反応が遅くなったのか、与えてもらう生活に戻ってしまって主体性が低下したのか…。

いずれにしても、介助が大変になっているだろうな…。

自分も含めてですが、担任の先生が毎年変わるのは、相変わらずいろいろな事情があるんだろうな…。

過去を知る児童生徒を観客席から見上げ、過去を振り返りながら、いろいろなことを考えていました。こんなふうに過去と現在を振り返ることができるのは教員だけかもしれないと思いました。