担任の先生より

1085)特別支援学校 教室のお引越し(2)

どこに、何を配置するか、導線はどうなっているか

児童生徒は、どこを使う(自分の場所)か、どこが共用スペース&物品か、どこは入っては(触っては)いけないかを、配置しながら考えました。

物の配置をしながら、注意を向けて欲しい所には「名前」「色」「見せるものの置き場所」を工夫しますし、触れて欲しくないところは「目隠し」「鍵」「手が届かないところ」を意識して配置します。

ここまできたら、あとは人がどう指導するか、指導する教員の力量はどれくらいか、児童生徒の能力(社会性や言語理解能力、身体能力など)に委ねられます。これ以上、あれこれ考えても仕方ないところまできて、新年度の教室準備は終わりです。

【休憩】
教室に置いてあるCDデッキ(私物)に電源を入れ、体操などの音楽を流しながら、新しく来る人がどんな人であれ、新年度が終わった段階で、再びこの教室は解体されるだろうと考えました。

この教室は、今いる自分だけが考えてつくったもので、何を意図したか理解しているのは自分だけです。そうして、置いてある物品は学校全体で分配されたもの、学部のもの、あと私物の3つで構成されています。

学校全体のものは、再配布という形で現状維持できるでしょう。
学部のものは、不要ならば返却し、新たに必要なものを借りてくればいいことです。

ただ、私物は児童生徒に応じた環境づくりと、指導そのものに関するものが結構あって、撤去してしまったら再構築するのに物理的なダメージを結構食らうかもしれないな…と思いました。

私がもっている、いわゆる私物は、自分で買ってきたもの、自分で作ったもの、他の先生から譲り受けたもので、これまでの指導歴の蓄積で成り立っています。私が教員を辞めてしまうとき、ほぼすべてを処分したり譲ったりすると思いますが、もうしばらく手放すことはないだろうと思います。

ひと段落をしながら、この教室で行われることについて、「このモノでなかえればできない」ではなく、このモノによって培われたものや考え方を意識して継承しなきゃいけないな…と思いました。