排せつの指導は、場所や状況によって、後戻りができないことがあるので、注意が必要です。
衣服などを着た状態で、下着がひどく汚れていると気づいたら、座らないように指導しつつ、教室やトイレにある物品置き場に行き、フル装備を準備して対応すればいいと思います。
対応に困るのが、トイレでズボンや下着、靴下まで汚れてしまっている状況です。それは理解していても、起こる可能性があることです。大事なことは、そのような事態が起きる可能性を小さくすることで、起こったときに冷静に対応できることが重要です。
【起こらないため】
ズボンと下着を下ろす前に、汚れていないか目視すること
一旦、ズボンと下着をおろしてしまって、ひどく汚れていたとしたら、どうしますか?まさか、どうせ臀部は汚れているから同じことだと、汚れた下着とズボンを再びはかせて物品を取りに行けばいい、などとフザけたことは考えませんよね。
以前、同じ職場の人で、それをやろうとした人がいたので、「自分自身、汚れた下着を、もう一度着せられたら。どう思う?」と聞いてみたら、「すみません」と返ってきました。
ズボンを下着を無造作におろさず、ゆっくり観察しながら下ろすこと
以前、おむつの受けるところに、水様便がたぷたぷに溜まっていたことがあり、雑に引き下ろすと、あふれて、こぼれて、大変なことになるところでした。
排せつの仕方を間違えない
便座に座るポジションや、衣服の下ろし方は充分か、上着のすそなどが陰茎や臀部にかかる位置にかかていないか、性器がしめって太ももにくっついたりしていないか、などを確認します。トイレに誘導するとき、うまく排せつできるであろうから、そんなに大がかりな衣服のスペアなど持っていかなくてもいいだろうと想定して行くものです。それだけに、失敗させてしまったときのダメージは思ったより大きいです。
子どもをトイレに残したまま、教室に走ることは安全管理上好ましいことではありません。それならば、応援を呼べばいいのですが、たまたま学年集会などを抜けてトイレに行っていたとしたら、応援は絶望的で、誰かが近くにくるまで、子どもとずーっとそこで待つことにもなりかねません。
【起こりえる】
トイレでの汚染は、誰にでも起こりえることです。しかし、観察や判断が甘くて、しょっちゅうヘルプを呼んだり、サポートしてもらっているようでは困ります。