「この子をお願いします」
子ども6人、教員2名の学級からの応援要請がありました。この日は先生のうちの1人が出張で、誰かに来てもらわないと学級経営が成り立たない状況でした。
学級の中に、何かにつけて他害(たたく、ひっかく、など)する子がいて、学級に残った先生は、とにかくそこをピンポイントでおさえて欲しいと思うので、応援にきた先生をその子につけることにしました。
【一日を終えて】
応援の先生も頑張って、大きな事故はなく、無事に下校まで過ごすことができました。
「おつかれさまでしたー」
「ありがとうございましたー」
全体の運営とピンポイントのサポート、この相互補完は成功したかのように見えましたが、その後、学級の先生から一言、「つかれた…。」
いつもいる人と一緒じゃないと、いろいろ気疲れもしますよね、みたいなことはよく言われるのですが、問題はそこではないのです。
それなりにうまくやっている先生は、状況や子どもの様子によって、6:0、1:5、2:4などと、それぞれの先生がカバーする児童生徒の数やメンバー構成をいれかえています。これによって、リスク管理と効果的な指導、パワーバランスを同時にとれるように頭を使うのです。
ところが、今回は阿吽(あうん)の呼吸は期待できず、ただ安全に過ごさなければという点を重視したので、1人の先生に責任が多く乗ってきてしまいました。
よく、この学級は先生二人いるからできるよね、といった「数」でその指導体制の妥当性を言う人がいますが、現場レベルでいうと、それは正しくないです。理想を言えば、情報交換、相互補完、役割分担、協働が常にまわっている「連携」が良いのです。