学校の文化 担任の先生より

245)特別支援学校 1人担任がいい?複数担任がいい?

こんにちは、雑賀孫市です。
特別支援学校では、割り振られた学年や学級によって人数規模が変わります。

例えばA組は教員1名、子ども2人で構成されます。
例えばB組は教員1名(または2名)、子ども6人で構成されます。

「数」だけみたら、A組のほうが負担は少ないし、目も手もかけられると思うでしょう。
それは確かに妥当な判断の1つと言えます。
それでも、子どもの実態などを総合的に見て、B組のほうが良かったと思うかもしれません。

学校生活の営みはそれだけではないので、「数」以外の観点も含めて、どっちがいいか一緒に考えてみましょう。

ちなみに、私は「ちょっとクセの強い先輩教員とペア」か、「一人担任」が多かったです。
いろんなパターンを経験していれば良かったのですが、1パターンを学ぶのに1年かかるものですから、そうそう幅広く物事は語れません。
簡単にそれぞれのメリット、デメリットを挙げてみます。

はい、先生にちゅーもくー

【A組】
この人数比になるということは、子どもの実態からみて高い質や量の支援を必要とする、ということになります。

主観的なイメージですが、バスケットボールをしている場面で、左上肢で1人をライン際に押し込んで(個別指導に近い形)、右上肢でハンズアップしてプレッシャーをかける(言葉かけなど)ような感じです。


離れすぎると依存させたり自分でできるのにしない子どもを作ってしまいます。
離れ過ぎると転倒事故や他害、遊出事故、教室内が乱れたりします。

・メリット:誰がこのクラスのリーダー(主となる指導者)か、明確に子どもに示すことができます。同時に複数の方向からでる指示や、違う指示であったりすると、子どもたちは混乱します。また、時間の使いかた、何を重点的に指導するか決まり一貫性がでる、子どもとの距離感が計算できる。などがあり、個人的な意見ではありますが、元リハビリテーション技士が入るクラスはA組のような1担(いちたん)クラスではないかと思っています。

・デメリット:アクシデントや、2~3人の子どもすべてが個別の対応を必要とする場面になると、途端に動けなくなり、機能が低下します。例えば、1人の子がトイレや教室で失禁をしてしまったり、食べていた給食を床に落としてしまったり、教室から飛び出して走って行ってしまったり。1人では問題解決は不可能なので、「声を出して応援を要請する」ことが必要になります。
また、その学級(クラス)で行う授業準備はすべて自分がしなければなりません。指導目標や指導観などに照らして教材を形にするのですから、誰かに丸投げする訳にもいきません。
 それから、いくら自分で経営できると思っても、自分にも出張、休暇、応援要請が降ってくるかもしれないので、自分の学級(クラス)のことを他の人に知ってもらおうとする努力が必要です。学部会で様子を伝えるとか、用がなくても教室をのぞいてもらうとか。なので、敬遠されない雰囲気を作る必要があると感じています。

それ、はしれ~

【B組】
この人数比は普通学級と呼ばれるクラスです。
・メリット:「見通し」「課題設定」「役割分担」「順番」がしっかりできていれば、それなりにまわる学級(クラス)になると思います。場面は選ばなければいけませんが、部分的に副担任的な児童生徒を設定して、リーダーを務めるよう促すことができ、指導と(教員の)書類整理を同時進行で進めることもできる場合があります。
 これはできるか、これはどうか、と次々とステップアップできる課題を提供できる楽しさがあります。

・デメリット:本来は少人数クラスでみないと指導できないような子ども(知的には高い)がいる場合があったり、自閉傾向が強く集団活動に入れずに動かない、などの事態が起こると1人では対応できません。他のクラスも巻き込んで、動ける子どもは一緒に連れて行ってもらうなどの配慮が必要です。また、生活習慣だけでなく、学習習慣や学習課題への保護者の要望も高いことがよくあるので、日々行う教材の準備(人数分)と、宿題の準備に追われがちです。
 また、忘れてはいけないのがペア担との関係です。話し合いながら妥協点を見出しながらすすめられればいいのですが、丸投げ、独りよがりな自己主張、指導方針が二転三転する方が一緒になると、そのフォローで消耗していきます。

プリント教材いっぱいだななきゃ!

ほんの一部ですが、A組とB組という極端な例を出してみました。
みなさんはどちらの学級(クラス)経営に向いていると思いますか?

https://magomago1.org/234judgementofattendanceisdifficult202010/
前回は、「234)特別支援学校で出欠をとります。こんなとき、あなたならどうする?」という話題でした。

https://magomago1.org/246findinganeasyandgoodway202010/
次回は「246)特別支援学校での指導「発達の順番にこだわらない」というタイトルで書きました。マニュアル的な対応だけでは特別支援教育の指導はやりきれないかも、という問題提起になるかもしれません。

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