こんにちは、雑賀孫市です。
今回は特別支援学校の教材庫という場所について触れてみます。
教材庫は小学部、中学部、高等部ごとに1つか2つあります。
【小学部】
私が見た範囲ですが、小学部は専科(体育や美術)がなく、全科なので大きな部屋にいろいろな教科の物が入っています。
小学部は1年生から6年生まであるので、発達段階やら学習内容の幅が広いので、共通で使うものしか入れられません。
共通のものというと、「図画工作」がほとんどです。(音楽は音楽室にあるので、ここには入りません。)
なので、工具や絵の具、画用紙、大きな紙、色紙、水入れ、書道道具、パレット、乾燥棚、ボンド、画板などが並んでいます。
ここの片付けは全学年総出でやり、みんなで管理している場所という意識が強いです。
なので、特定の学年が勝手に自分の学級のものをねじこんだりしたら、学部会などで公開処刑にあうかもしれません。
【中学部】
中学部になると、学年は3つで発達段階は小学部より広くありません。
ただ、生徒の実態の差が広がります。
また、作業学習など各教科に分かれるという変化を受け入れなければなりません。
作業学習は「紙漉き」、「清掃」、「木工」、「リサイクル」などが行われていますが、それは作業学習準備倉庫に恐ろしい量のものが詰め込まれています。
では、何が中学部の教材庫にあるかというと…。
各学年、各学級がみんな使うであろう共通項のものが収められることになります。
例を挙げると、運動会などのグッズ、事前事後学習で使うテレビ(DVDとセット)、ラミネートシート、色ガムテープ、広範囲の発達段階と学習内容に応じた教材、それから、なぜか小学部では許されなかった個別の教材入りの段ボール箱(名前がかかれている)が混入されていたりします。
ルールはあるが、徹底されていないので、毎年年度末に掃除をしたときに得体の知れないガラクタが出現して「捨てる」ことが恒例になるのが中学部の教材庫の特徴です。
【高等部】
高等部は所属したことがないので、細かいところは分かりませんが、中学部と似た感じでした。
しかし、印象的だったのが文化祭の大道具です。在学する最終学部、最終学年の重みでしょうか。
【教材庫の場所】
教材庫の場所は、「毎年あるからそこにある」となっていますが、全校の学部の学級数が増え、教室数が不足するとなると、縮小される可能性を秘めています。
現に図書館が教室になり、図書コーナーになり本の管理ができなくなったところもあります。
とりあえずうたれる手は大きい場所から小さい場所へ、作業準備室を整理して合同にする、といったあたりでしょうか。
学部ごとに火元責任者は設定されても、管理責任者は設定されず、学部主任などが声をあげれば片付けが行われるので、そうでないとカオスな空間になっていく、それが教材庫という所です。
https://magomago1.org/254manykindofsectionmakehimbusy202010/
前回は「254)多様な特別支援教育に関係する計画書は本当に必要か」について考えてみました。
https://magomago1.org/256usingsongsisnotsolong202010/
次回は、「256)特別支援学校、歌で集まる。歌に頼らなくなる。」。学部があがるにつれて歌わなくなる歌。なぜでしょうという話です。