「図解 働き方」は京セラを設立した稲盛和夫さんが書いた本です(2016、三笠書房)。
そこには、ポジティブな気持ちで働くために、どうするかが端的に書かれていました。
【正しい働き方につながる言葉(引用)】
①ただ一生懸命働くことにより、「苦難や挫折の方向にしか回転していなかった私の人生の歯車が、よい方向へと逆回転をし始めた」
②「将来を担うべき、現代を生きる若い人たちにも、仕事で努力することを厭(いと)わず、仕事で苦労することから逃げず、ただ素直な心で一生懸命に仕事に打ち込んで欲しいと思うのです。」
③「欲望」「怒り」「愚痴」の三つは、卑しい心、つまり人間を苦しめる煩悩の最たるもの。
⇒これらを薄める唯一無二の方法と言っていいのが、一生懸命に「働くこと」なのです。
【先行利益を得ているからではないか】
本書では、とにかく、働くことは大事だということが述べられており、「その通り」だと思えるものもありましたが、現代社会でこれをやっていると、「殺される」とも思いました。
頑張る人に対して、評価するより、もっとできるだろう、もっとやらせようと搾取の対象になることを経験しているからです。
しかし、私がニートの時に、これらの言葉を聞いていたら、「とにかく働くことは大事だから、とにかく一生懸命働いてみよう。」と思ったでしょう。
どんな言葉も、聞く人の状況によって受け取り方が変わるのかもしれません。
しかし、本書に書かれているように、仕事が素晴らしいと言えるのは、稲盛氏自身が主体的に研究することが仕事で、成果がでて、それが評価されるというポジティブなスパイラルが描けたからこそ言えるのだ、と思いました。
【与えられた仕事についてはどうか】
稲盛氏は先行利益ではない、「与えられた仕事」についても書いていました。
「『与えられた仕事』を自分の強い意思で好きになると、好循環が生まれる」として
仕事を好きになる⇒苦労を感じなくなる⇒仕事に打ち込める⇒
力がつく⇒成果がでる⇒評価される⇒仕事を好きになる…と説明しています。
あなたは仕事が好きですか?
あなたは苦労を感じないですか?
仕事に打ち込めますか?
力がついたと感じますか?
成果はでていますか?
評価されていますか?
私はこれらのうち、多くは経験できていると思っています。
それを幸せだと感じたこともあります。
しかし、決定的に欠けていたのは「評価されること」でした。
みなさんはどうでしょうか?
与えられた仕事はやって当たり前という雰囲気ではないでしょうか?
トンビに油揚げをさらわれるように、自分の成果が自分から去ってしまった経験はないでしょうか?
やってもやっても報われた気持ちになれない時はないですか?
今のところ、私は感情をこめて仕事をすると、空虚さにエネルギーを吸い取られてしまいそうになります。
いつか、評価されて、承認欲求が満たされたり、成功を共有できたりしたら、この本のよさが分かるのかもと思っています。
【今の自分でも分かるお土産】
稲盛氏は、今の自分が飲める言葉を書いてくれていました。
「『どうしてもこうありたい』と強く願えば、その思いが必ずその人の行為となって現れ、実現する方向におのずから向かうのです。」
これは、とりあえず他者の評価は関係ありません。
が、他人に振り回されない自分の気持ちを見つけるのも、大変なことだと思います。
いろんな出会いや情報、行動を重ねて、自分がやりたいことを増やしたいですね。
私は、幸いなことに、2~3個見つけることができ、行動できています。
ヘドを吐くような思いをしながら、ガマンした私へのご褒美がこれだと思っています。
とにかく、生きていきましょう!
https://magomago1.org/282whatistheconditionscoachingrihabiristudents202011/
前回は、「282)作業療法の臨床実習の指導ができる人の要件」でした。誰でも資格をもったらできるという訳ではないようです。