キングコングの西野亮廣さんの話から、給料は労働の対価ではなく、その価値に支払われるのだ、ということを聞きました。
【価値は値段に反映する】
これについて、「そうだよね」、という部分と、「え?なんで?」というところがあったので書いてみます。
始めに、西野さんは「山の上の飲み物はなぜ高価なのか」を例に挙げていました。
そこでは、「輸送コストがかかるから高くなるんでしょ」ではなく、山の上ではのどが渇く⇒飲みたい、というニーズや希少性があるので山の上の飲み物の価値があるから高いのだ。
⇒では、もしドローンで安く運んだら安くなるかといえば、ならない。
⇒なので、運送コストが山の上の飲み物の値段を決定づけている訳ではない。
半分納得、半分?でした。
【値段はかけた労力にも反映する】
「?」と思った理由なのですが、運送コストについて、私は以前に配達をしていたことがあって、1時間かけて車を運転し、地域のパチンコ店に25箱~50箱の景品になる缶ビールを運んでいました。
問屋である私のいた会社では、会社の運営費、人件費、ガソリン代などを生産者価格に上乗せして、ビールを売っていました。
【その価値づけは、妥当か】
「あれから20年(きみまろさんの、ややパクリです)」
私の会社は地域のビール販売から撤退していました。
ビールの供給について独占状態だったから高くても売れていたのに、ディスカウントストア(ドローン運搬で値引き)が参入してきて、小売店よりも安く売り始めました。だから、消費者はそっちに流れて価格競争に負けてしまいました。
小売店(〇〇酒店)に卸していた価格が高い、という基準をディスカウントストアに教えられてしまったんだと思います。
それだけかというと、そうではなくて、地域の酒屋さんよりもディスカウントストアのほうがメイン道路沿いに近く、駐車場を持っていたから買い物をする側が利便性が高い方を選択したのだと思います。
つまり、もっていた希少価値が崩壊したということでしょう。
【公立学校の教員の給料についても考える】
公立学校の先生の給料は、高いか、安いか、ですが、これについては主観でいきます。
福利厚生もありつつ、「高い」と思います。
「こどものために頑張っているんだし、これくらい」と考えている現場の先生はいるかもしれませんが、労働対価を考えたら、もっと激務に耐え、もっと安価で給料でやっている人は他にもいくらでもいます。
(中には、なんでここまでやらんといかん?というレベルの激務に耐えている先生もいるので、総じてという訳ではありませんが)
この給料設定は、いろんな意味が込められていると思いました。
・法律で決まっているのに、人が集まらなければ困るから、人材確保のため。
・学校教育にはここまでやればいいという枠がないエンドレスワークだから?
・国⇒地方公共団体という公権(権威)が、教員の価値はこんだけと決めた。
・国が法律を定め、地方公共団体が運営するものだから、という希少性(独占?)。
・こんだけ給料出しているから、他の仕事とかもやりまくって、公務員という立場(仕事)の価値を下げるなという暗黙のお約束?(政党助成金みたいな)
・公務員の給料が下がると、それを基準に考えている民間企業の給料も下がる。だから公務員の給料は高めに設定されていて、国民の給与水準を維持しているのです。」
・「税金⇒公務員に給料⇒たくさんお金を使わせて地域に還元、税金にも還元」という話。
これらのなかには、いまだにモヤっとしているものが含まれています。
【余談】
民間企業や病院など、いろんなところで働いてきたので、いろんな気づきがあって楽しいこともあるのですが、余計なところにまで目がいくので、たまに苦しいときもあります。
成長や改革に向かっているときは元気ですが、停滞すると苦しくなるのがマルチの宿命なのでしょうか。
https://magomago1.org/290japanwseothadbetterlearningfromsumsung202011/
前回は、「290)サムスンの売りたい相手の文化を知ろうとする戦略を、特別支援教育に参画しようとするリハ業界も見習うべきだ」
https://magomago1.org/292schoolteachingpracticeisjustlikeinternship202011/
次回は、「292)教育実習はインターンシップ的なものとして成立するか」です。