医師・介護・看護

303)介護技能実習生を受け入れるには、どうしたらいいか

平成29年に施行された「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」の対象職種として介護職種が追加されました。

【背景 人材不足】
その背景として、日本の介護人材不足があると思われます。
「厚生労働省の「福祉・介護人材の確保に向けた取り組みについて」によると、介護職員の有効求人倍率は増加の一途をたどっていて、例えば2017年では3.5倍(全産業平均1.5倍)でした。

高齢者の増加に伴い、介護人材の需要推計では2020年度で約26万人で、団塊の世代と、第二次ベビーブームの世代を支えるために大勢の介護職員を確保する必要があります。

学校の教員採用試験も倍率が下がり、希望者が集まって欲しいのに減ってきた!という状況です。
その原因はいろいろ考えられるのですが、ここでは教員の話はおいといて、介護業界での仕事というと、「きつい」「低賃金」「汚い」などのイメージがあって、とっつきにくいという印象があるという記事を見たことがあります。

私としては、対象の年齢はどうであれ、「長時間、対象者の生活にかかわる尊い仕事」と思っているので、なんとかネガティブなイメージを払拭して、おおっぴらにはできませんが、生活支援人材を育成・支援できたらと思っています。

【介護技能実習生に注目】
以前書いたブログで、介護の人材が必要で、フィリピンの人はいい意味で日本人とパートナーシップがとれる可能性があると書いたところです。

今回、介護技能実習生のことを言い出したのには理由があって、Facebookでお見掛けした方(タイの人)から、介護技能実習生を受け入れてくれる人はいませんか?という訴えがあったのです。

それを見て、日本では人材不足、タイやフィリピンでは日本に来て介護の仕事をしたいという人が大勢いる、渡りに船じゃないかと思いました。

しかし、現状では思ったほど受け入れは進んでおらず、日本人の職員がシフトをぎゅうぎゅうに詰め込んで運営しているようです。

・なんとかまわっているから人を増やす予定はない
・言語や文化などのバリアがある人材が受けられるか
・人材育成のための労力が割けるのか
・利用者さんの中には外国の方がとっつきにくいという方がいる
などの理由があるとケアマネをしている知人から聞きました。

足りないことは予想できている】
ますます、介護職不足が深刻化していくことが予想されます。
多少の待遇を改善しても、必要な人材を日本人だけで埋めることはできるでしょうか。

主観ですが、それはとても難しくて、職員にとっても利用者にとっても厳しい状況にならないか心配しています。

もし、外国人の介護士の争奪戦になったら、優秀な人材は残らず、一から養成・指導しないといけない人が残ってくるんじゃないかと思いました。

今のうちから体制的には厳しくても外国の人を受け入れ、育てるノウハウや雰囲気を作っておけば、将来の役に立つのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

https://magomago1.org/302otisajockerintheschool202012/
前回は「302)尊敬されるか、足もとをすくわれるのか、元OTは微妙な立場です」でした。


https://magomago1.org/30430yearsagobukatsuwasheavyplaceforme202012/
次回は、「304)部活の理不尽さ⇒将来、仕事についたときに役に立つと言われた学生時代」です。耐えることは美徳な面と、理不尽な面があります。