「学校で教育を司るのは教員である」
これが原則である以上、リハビリテーション技士(PT・OT・ST)は直接こどもの支援を学校内で行いません。その専門性を発揮して、教員に指導方法の提案、実態把握、承認する、情報を整理する、支援者間の交通整理をする、などの支援を行います。
【生活の場を支援する難しさ】
生活支援の場に入って強く感じるのは、全体的な職場のルール、学部に引き継がれてきた運用方法、在籍する教員の決めた指導や行動の流れ、場面ごとにどんな物品を使用するか、などがあり、「文化(運用)を知らないと基準が分からず、何をどうするか外部から提案しにくくなります。
つまり、対象者に合った指導や配慮、環境設定なのに、運用面と合致せず採用されないことが多々あるということです。
それは、なんだか勿体ないです。
これまで学校の文化を把握して、うまく助言・指導の流れにのるにはどうすればいいか提案してきたつもりですが、学校(教員)からも負担少なく彼らの専門性を活用できるようにする工夫(努力?)が必要だと思います。
【検索機能を働かせて、何を必要としているか明らかにする】
以前書いたブログにも挙げたと思うのですが
①現在の指導体制に関する情報を提示すること
②自分が大事にしていること(教育観)
③時間割など、決められた授業以外の隙間時間
④今年度の指導のテーマ
⑤指導をするなかで大変だと感じていること
⑥言語化しにくいところ、はっきりこうだと説明できないところ
このあたりを出せたら、かなり「評価するポイント」が絞りやすくなります。
専門家は叩けば都合いいものがでてくる、便利な箱ではありません。
彼らは教員とは別の専門性をもっており、同じ土俵で話をして、その専門性をひきずり出す努力と配慮が必要なのです。
https://magomago1.org/316islockingclassdoorbadorok202012/
前回は、「316)教室にカギは人権侵害?」でした。
https://magomago1.org/318goodleaderandbadleaderintheschool202012/
次回は「318)特別支援学校で、仕事できる先生ってどんな人か説明します。」になります。