今回は、小学部の位置づけについて、勘違いしていたことを書いてみます。
【仮説】
まず、以前から思っていたことですが
小学部でしっかり基礎を作っておけば、後がスムーズに続くだろう
小学部で実態をしっかり把握しておけば、簡単すぎる、難しすぎる課題を出すことは減るだろう。
現に中学部で担任をしていたとき、「こんなトイレ動作くらい、ちゃんと指導しておいてよ。」、「なんでこんなできない課題を課すのか。」と思うことがよくありました。
【小学部に入ってみました】
知的と肢体部門の小学部を経験しました。
実際にやってみて感じたことは、①実態を把握して指導の基準をつくること、②基準をもとにどんな指導をしていくか、この二点について、思ったより難しいなぁと感じました。
①指導の基準について、独力でどこまでできるか、支援しながらどこまでできるか、という実態把握の仕方が教員1人ひとり違うことが基準をつくりにくくしていると感じました。
どんな指導を展開していくかについて、どんどん進めるか、できることを確実にするかによって変わってきますし、何より小学部は未知数なことが多く、保護者も教員もこのへんがプラトーかなといいにくいところがあるので、実態把握や指導方針がブレやすいと思いました。
【中学部と違うところ】
中学部は進路を意識した高等部に向けたワンクッションになるので夢ばかり見ている訳にはいかず、大人の身体にも変化してくるので、それに応じていかなければと気づきはじめます。
小学部は学校という環境に馴染み、生活習慣を身につけるところとして、実態と指導の基準をつくるなら中学部かなと個人的に思っています。
中学部は3年間と短く、小学部の延長で過ごしてしまうと「夢をみたまま高等部」です。
高等部に入る段階で生徒の実態が正確に把握できていない、その生徒に応じた生活のありようが構築されていないと、進路指導でみんなが苦労します。
保護者の思いに寄り添うだけでなく、一歩離れて冷静な目でアセスメントを行うこと、それが実習地や卒後の生活設計のミスマッチを少なくすることにつながると思うのです。
https://magomago1.org/340schoolteachersquestionnaire202102/
前回は「340)特別支援学校 イベントごとに実施される教員間のアンケート」でした。