学校の文化 担任の先生より

359)特別支援学校 新年度体制の発表のあと

3月には次年度の指導体制が発表されます。
学校によって早い、遅いはありますが、学級経営をする側からすると、早いほうが教室の準備、教材の準備、引継ぎや打ち合わせなどの段取りをする時間が多くとれるということになります。

大抵は既存教員をちりばめて、異動してきた先生、再任用教員、新規採用教員で埋め、最後に講師などの先生を入れてバランスをとる、といったところでしょう。

管理職が体制をつくるようになって、校内体制にほころびがないよう、クレームがでないようにという保守的な体制になることが増えたように感じます。そのため、つぶしの効かない教員は安定した職場環境にとどまることができ、何でもそれなりに仕事をする人は穴埋めのために振り回されることが起こります。

昔は教職員間で話し合って体制を決めていたこともありました。「この学級は厳しいから、分掌は負担の少ないものに。」「新任の先生がくるから、ここは手厚くしてみよう。」など、持ちつ持たれつの雰囲気がありました。

しかし、これも人間性がものをいうところで、誰もとりたがらない所に新しく異動してきた教員を入れる、などの偏りがあったことも事実です。

【発表】
発表の方法はいろいろで、印刷したものを全員に配布されるケース、パスワードがついたデータをひらいてみるケース、そのまま見られるデータを開いてみるケースなどがあります。

ざわつく職員室内であったり、シーンとなって空気がとまったり、学校のもつ雰囲気によってリアクションは様々です。

「仕事ですから…」とは言いますが、仕事に対する不安や不満、満足感について、自分の中の価値観が決める場合と、同僚との比較によって変わってくるものの二つがあると思っています。

人事異動の場合、全教職員が、それぞれ違う所に担任や担当として振り分けられる訳で、どうしても他人と比べて一喜一憂してしまいます。

一日、一か月で終わるものなら仕方ないと思えても、一年以上となると自分の持久力や瞬発力との相談になるので「仕方ない」、「仕事ですから」と簡単に受け入れられないこともあります。

泣いても笑っても、今年度の締めと、来年度の準備はやってきます。
不安がつきない中ですが、とにかく年度内は下準備に集中します。

全部決められないのは、新年度にやってくる教員が揃っていないからです。
すべてが始まるのは4月に入ってからです。それでも新学期はすぐに始まるので、十分整っていない状態でのスタートになることは否めません。

その学校の経験値がある教員が各学部、各学級に少しずつ配置されるのは、これも一因ではないかと思います。

https://magomago1.org/358teachersmovesjustlikeaparaballoon202103/
前回は「358)特別支援学校 パラバルーンってご存じですか?」でした。