新年度、新しい学年で仕事をすることになりました。
教室環境などは、おおまかに作ってしまったので、あとは新しい教職員集団がどのように、どんなペースで運用するかになります。
【教室環境】
コアな配慮は後回しです。
まずは最低限の導線をつくること、子どもも大人も見れば分かる手掛かりをつくります。
・連絡帳や配布物を入れる場所
・荷物を入れるかご(名前やイニシャル入り)
・トイレの環境
・横になれる場所(肢体不自由の学部ならでは)
・時間割や予定のカード
・下校方法表示カード
・児童生徒の顔写真カード(出席確認と、ゲームなどの順番表示のために最低2セットつくります)
・児童生徒が使う机と椅子
くらいあれば、登校してから下校するまでに必要な環境は作れます。あとは医療的ケアが必要なお子さんが在籍していれば、物品置き場などの確保が必要になります。
給食に向けて、給食のメニューカードを作ることもあります。
【ペース】
教職員がどんな段取りで、誰につくか、場面ごとに誰がMT(メインティーチャー)になるか決まっていれば、迷わずに動けると思います。
儀式的行事、朝の会と帰りの会の時間だけはっきりしておけば、あとは個に応じて活動を入れたり、身支度をしたり、休む時間を入れたりします。
肢体不自由の学部では、〇〇さんが来るまで待ってあげようね、〇〇さんはトイレに行っているので、それまで待てませんか?など、個々の事情で全体の動きが曖昧なことがよくあります。
私は個人的に、それはよろしくないと考えていて、まず時間は決め、時間になったら始めるべきだと思っています。
大事なことは、大人が子どもに進む流れが説明できることで、子どもに納得してもらうには基準(手がかり)がないと、示しがつきません。遅れたら、「すみません、遅れましたー。」で良いと思います。
時間通りにきた児童生徒を、だらだら待たせるべきではないと思います。
【運用】
さて、物の準備はできたし、役割分担とタイムテーブルが確認できたら、あとは運用です。
こればかりは、実際に児童生徒がいないと分からないことで、実際にやってみて「?」がついたこと、やっている間に「?」がついたとき、対応することが求められます。
そんなとき、引継ぎ人材が最も対応力があると思われます。
前年度やっていたという自負があるでしょう。
今年度の教職員よりできると思うでしょう。
しかし、今年度やるのは誰かと考えると、主体は誰なのかは明らかです。
そのため、「昨年度はこうしていました。」と事実のみを伝え、前年通りの方法を強いたり、教育観をおしつけたりするべきではないと思います。
また、引継ぎを受ける側は受け身になりがちですが、1年後に、今度は自分が引継ぐ側にならないとも限りません。それを考えると、年度開始当初にどんなことに困ったか忘れず、自分ならどう伝えるか準備する心づもりで過ごして欲しいと思います。
前回は「376)特別支援学校 年度初日の打ち合わせ」でした。