ブログを始めて1年と少しが経ちました。
始めの頃は、作業療法士が公立学校の教員になったときに感じた違和感や矛盾などをとりあげて、これから特別支援学校に入ってくる教員や他職種の方々が少しでも苦しまずに現場で働けるようにと思っていました。
その間に、何件かのお問合せや、研修会のコマを頂くことができました。
ある程度情報がたまってきたので、少し自分の立ち位置や、やってきたことの意味をもう少し問い直すこともやりたいと思っています。
学校現場はこの10数年で随分変わりました。
何が変わったかというと、たくさんあるのですが、どちらかというとネガティブな方向に向いてきている気がします。長年学校にいた人は段階的に適応していけばいいのですが、今後新しく入ってきた人は、いきなりの重荷を背負わされて潰れてしまうのではないか。
そんなことを危惧しながら、なんとか自分を成長させ、環境を把握して乗り切る術を身に付けて欲しいと思っています。
【課題を解決する順番、ベクトル】
特別支援学校では多くの人が集まり、毎年人が入れ替わるので、様々な課題がでてきます。
児童生徒の指導
ルールが現状に合わない
新たなルールや仕組みが必要だ
全校的な取り組みが必要ではないか
校内で、こんな取り組みをしてみたい
などがあります。
以前のブログで、理学療法士協会だったでしょうか。「内部専門家として、職員会議などで専門的な指導に向けて積極的に提案や発信をする」だったでしょうか。職員会議の意味や形は変わりました。
おそらく現在の職員会議で個人の意見をつっこんだら、袋叩きにあうのは前述した通りです。
なぜなら、特別支援学校は「組織的な対応」が求められるようになり、いい意味でも悪い意味でもスタンドプレーをすることが難しくなっています。
【課題がでてきました】
その課題を、どのように解決し、運用ベースにのせるかですが、一定の順番やベクトルを意識しないと、どんないいことでも「混乱を招いた」、「勝手なことをした」という烙印が押されます。
子どもの指導に関することは、学級から学年、学部と話をあげていき、提案事項によって組織に問題を起こすことはないかなどのチェックを受けることになります。
全校的な取り組みになると、学級から学年に話をあげつつ、関連する部署(校務分掌)があれば、そこに話をして承認を受ける根回しが必要になります。
「その話は、どこに声をかければいいか?」はその学校に長くいる人や教員経験の長い人に確認して、手続きを確認すれば分かります。「いいじゃん、ここに話をしてオッケーだったらやっちゃえば?」と言う人や「それだと、このルートで話をして、想定されるリスクはこれだから、ここにも話をしたほうがいいですね」という石橋叩きタイプもいて、誰を信じるかはあなた次第です。
【やってみなけりゃ分からない】
なかには、「やってみないと分からないじゃん」ということがあります。
提案するなら自分で運用できるか試して、問題なければやってみても良いのでは?と言われることもあり、自分が抱える仕事を増やしてしまうことがあります。日常の負荷が高くなるため、よほど価値があると思えない限り、提案してまでやろうとは思いません。
成果があったとしても「いいかもしれないけれど、忙しくなるから全体にあげるのは止めようと」と言われたら即終了です。
これが自分ではなく、他の部署で取り組まねばならないとなると、「余計な仕事を増やして、自分は提案者としていい恰好しやがって」となります。そのため、価値が共有できるか、1つやれば3つ仕事が減りますよ、くらいの勢いがないと、なかなか歓迎されません。
【忘れてはいけないこと】
専門的な指導より学級経営が優先されるのと同様に、学校経営を適切に行うことが優先され、改革は末端から行うものではありません。大きく物事を変えたければ、管理職になるしかないと思います。学校経営計画の中にテーマを盛り込み、既存の仕事の枠組みを整理し、再編し、削減できるものはカットするくらいの気概があれば、実現するかもしれません。