医師・介護・看護 担任の先生より

451)特別支援学校 医療的ケアの注入スピードを計算する

ぽたぽたぽた、と水滴が落ちていき、少しずつ身体のなかに栄養や水分が入っていきます。
このペースで、いったいどれくらいの時間がかかるんだろうと思っていました。

どれくらいの量を、何分で注入し終えるかは、指示書がでているので、どうすればいいか頭を抱えることはありません。
例えば、指示書に「250mlを60分で」などと書かれていたりします。

とすると、「1滴を何秒ペースでやればいいの?
当然でてくる疑問です。

【何秒何滴か計算してみよう】
ちなみに、ぽたぽた出てくるものについて、1mlに達するのに15滴必要なものと、20滴必要なものがあります。
使っている機器によって違うので、そこは確認ですが、今回は15滴で1mlの機器を使用しているという前提でやってみましょう。

指示「240mlを1時間で」

まず、1時間を分(ふん)に直しましょう⇒60分
そうして、1分でどれだけ落とすか計算します。⇒「240(ml)÷60(分)」

答えは、4mlです。

1分で4mlとすると、今回の機器は1ml出すのに15滴やらないといけない機器なので、
4ml落とすために、「15(滴)×4(1mlの4倍)」

答えは、60滴になります。

1分間に60滴落とすということは、1秒1滴を継続すれば、指示通りの「240mlを1時間」になります。

【応用問題】
注入開始してから、20分後に発作が起きて、一時注入を中断しました。

さて、この後、注入を継続していいでしょうか?
看護師に相談しました。

教員「発作があって、注入を20分たったところで中断しました。この後、再開してもいいでしょうか?」
看護師「(発作の様子を聞いた後)注入の量は、どれくらいまで進んでいましたか?」
教員「…」

どれくらい滴下したか、計算する問題です。

解法①「60÷20=3」で注入時間全体の1/3経過していた。
   「240÷3=80」で、予定注入の1/3なので、答えは80ml

解法②1滴1秒ペースで、20分経過したので、「60(秒)×20(分)=1200(滴)」
   15滴で1mlなので、「1200÷15(滴)=80」で、答えは80ml

教員「240mlのうち、80mlまで注入されています。」
これで現状確認と報告OKです。


https://magomago1.org/450adifferencehowtousehishands202108/
前回は、「450)特別支援学校 職種によって、手の使い方が違うのです。」でした。