学校の文化 担任の先生より

474)特別支援学校 「子ども、脱毛症になってるよ」

以前いた学校であったことですが、ある学年を引き継ぎました。
その学年は、以前からどんな様子が見ていて、「あれは、ないな…。」と思っていました。

子どもにはルールの提示がなく、走り放題、したい放題。
教員はあとからついていくだけ、かける言葉は「ちゃんとしてくださいよ。」

「ちゃんとする」とはどういうことを指すのでしょうか。
謎です。

とにかく、ルールを決め、何に取り組むか、どこから始まり、どこで終わるかなど、誰でもできる、基本的なことを指導に盛り込みました。

子どもたちは、今まで活動的なのはいいことだ、主体的なのはいいことだ、だったのに、制限がかかるようになって戸惑っているようでした。それでも、次第に落ち着いて学校生活が送れるようになりました。

【脱毛症】
原因は分かりませんが、学年にいる1人の子どもに円形脱毛症が見られました。

それを知った前担任、「円形脱毛症になっているみたいですね。聞いた話ですが、ちょっと指導が厳しすぎるんじゃないですか?」とすりよってきました。

おそらく、前担任の方は、自分のしていた指導を否定されたくない、このまま状況が改善したら指導が適切でなかったことが明らかになる、ということでしょう。そんなことは、私には関係ありません。

【教員がすべきこと】
知的能力の割に過剰な感覚遊び、自己抑制がきかずに衝動的、考えずにノリで話す、などの課題も年度を終える頃には随分改善されました。

主体的は無秩序と同義ではありません。

能動的なことは良いことだとして、それがどう調整や抑制がかかるか、そのままいくとどうなるか、そのあたりを見極めて、学年・学部があがるにつれて積み上げのきく土台をつくることが大事だと思います。


https://magomago1.org/473easyjudgementisnotgood202109/
前回は「473)特別支援学校 「特性ありそう」とのたまうアセスメント教員」でした。