担任の先生より

503)特別支援学校 保護者参観

学校で、子どもたちはどのように学んでいるか?

特別支援学校では、個別指導計画や個別の教育支援計画の作成をして、それをどのように形にしているか、保護者に見てもらうために、参観日や参観週間を設定しています。

保護者は子どもの様子だけでなく、教員のキャラクターや指導力なども見られていると思い、参観に来られているので、子どものことについて、きちんと話せないといけないのかと身構えていたときもありました。

細かいところを指摘するような保護者もいますが、自分が親になって感じることは、思っている以上に教員の指導には関心がなく、子どもがどう過ごしているかばかり見ているのではと思います。今は、比較的あるがままやっている感じです。

【準備】
それでも多少の準備は必要で、教室掲示(〇時~〇時 国語)や、場合によっては指導略案を出すこともありました。授業内容も、いつもより場面の説明を丁寧にします。もし、通常と違うことをやろうとするならば、何時間分か前から練習(リハーサル?)をします。もし、予期せぬことが起きて収拾がつかなくなったらマズいからです。

そもそも、参観日にいつもと違うことをするのはなぜか?それは、普段はおたのしみタイムやクラブのように、余暇活動的に過ごす時間が設定されていることがあります。さすがに、そこは普段通りに過ごさせる訳にはいかないと変更する場合は、新しい何かを設定します。もともと、参観日や参観週間は年間計画に記載されているので、そこを行事などの準備や練習にあてて、華のある授業を作ることもやりました。

【当日】
学年やグループの一斉授業のときは難しいこともありますが、小グループのときは保護者を授業にまきこんでしまうこともありました。まきこむときは、いきなり「さぁどうぞ!」とやると引かれてしまうので、授業の説明を丁寧に、段取り1つひとつを説明するたびに、後方にいる保護者の顔をじっくり見渡して、「今の説明の流れ、分かりますよね?」と同意を求めていきます。このへんで、勘のいい保護者は「何かおかしい、もしかして…」と気づき始めます。

保護者が参加することは、子どもが学んでいる内容を実感できるだけでなく、前に出て何かをすることがいかに緊張することか(子どもは前にでて発表したりする)知ってもらうため、子どもの能力が思ったより高かったと知ってもらうため、などの目的があったりします。実際、神経衰弱の対決をすすめて、息子が母親をコテンパンにやっつけて、子どもに「まいりました」と保護者に言ってもらったこともありました。

参観週間には、いろんな意味合いが込められているのですが、せっかく見に来ているのですから、同じ釜の飯を食うように、同じ空気を味わって帰ってもらったらと思うのです。